「からくり人形」を乗せた山車で広く知られている「田原祭り」。
市内を練り歩く萱町、新町、本町の「からくり人形」を乗せた豪華な「山車」は、市の有形民俗文化財にも指定されています。
子供が手おどりを舞う夜山車や打ち上げ・手筒・仕掛け花火なども披露されます。
田原祭りの歴史
はじまりは江戸時代
田原祭りは、城下町・田原を代表する祭。もともとは八幡社・神明社・巴江神社の氏子
の祭りで、八幡社は新町、神明社は本町・萱町・衣笠、巴江神社は巴江がそれぞれお祀り
しています。昼間はからくり人形を乗せた3台の山車(だし)や各町の神輿が街中を練り歩き、
夜は着飾った子どもたちや青年が夜山車(よやま)の上で手踊りを披露します。祭りのフィナ
ーレを迎える最終日の夕方になると、はなのき広場で手筒・大筒花火が勇壮にあげられ、
午後 8 時からはクライマックスを飾る打ち上げ花火が夜空を焦がします。
田原祭りのルーツをたどれば、江戸時代。熊野神社の祭礼として始まったと伝えられて
います。明治時代以降、名古屋型山車が田原に登場し、いつしか精巧なからくり人形が人々
を魅了するようになりました。現在では、八幡社・神明社・巴江神社の祭をあわせて、田
原祭りと呼ぶようになりました。
観衆を魅了するからくり人形
祭りの主役となる豪華な屋台仕立ての昼山車(ひるやま)は、新町・本町・萱町が 1 台ずつ
保有しています。田原の山車は、宝暦 7 年(1757)8 月に当時の本町上り町・横町・中町が申
し合わせ、合同で田原藩の浅黄無紋(あさぎむもん)の横幕・天幕を借用し、車を仕立てたこ
とが始まりといわれています。また、山車からくりは二層唐破風屋形四輪の名古屋型と呼
ばれるもの。中世に熱田と津島の天王祭りに出された「大山」がそのルーツだといわれて
います。その昔、神々の依代とされた山車からくり。踊りながら変わり身する人形の様子
に、人々は神々の降臨する姿をかいま見たのではないでしょうか。
明治 29 年(1896)に新調された本町の山車は、名古屋の一流職人を総動員して造り上げた
もので、山車造りの名人と言われたお祭り棟九郎(森籐九郎)が山車を造り、からくり人形は
六代目・玉屋庄兵衛の作。祭の際には昼間市内を曳行され、上段に飾られた三体のからく
り人形が絶妙な動きで観客を魅了。下段では若衆が横笛、鼓、太鼓などでお囃子を奏でま
す。
山車の先頭に立ち厄を払う総代人形、囃子にあわせて鮎を釣り上げる神功皇后人形、動
きが巧妙で鮮やかなしぐさの唐子人形。これらのからくり人形は、昭和 63 年(1988)3 台の
山車とともに、田原市の有形民俗文化財の指定を受けています。普段はそのうち 2 台が、
田原まつり会館に展示されていて、いつでも見学することができます。
期間:2016.09.17~2016.09.18
所在地 田原市街地周辺
問い合わせ先 渥美半島観光ビューロー
TEL:0531-23-3516
田原まつり会館(当日問合せ先)
TEL:0531-22-7337
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