春の祭屋台12台と秋の祭屋台11台の計23台が55年ぶりに同じ場所に曳き揃えられます。
高山祭
16世紀後半から17世紀が起源とされる高山祭は、春の「山王祭」と秋の「八幡祭」があります。
春の高山祭(山王祭)は日枝神社の例祭で毎年4月14日・15日に開催されます。また、秋の高山祭(八幡祭)は櫻山八幡宮の例祭で毎年10月9日・10日に開催されます。高山祭とはこのふたつをさす総称で、日本三大美祭(日本三大美祭とは 高山祭、祇園祭、秩父夜祭)のひとつに上げられています。
祭の起源は飛騨の領国大名金森氏の時代(1585年から1692年)、屋台の起こりは1718年頃といわれ、巧みな人形の動きを披露するからくり奉納や、仕掛けが施された戻し車など、匠の技が生きています。
高山祭には動く陽明門とも称される「祭屋台」が春には12台、秋には11台曳き揃えられ、その豪華絢爛な姿を披露してくれます。また、総勢数百名におよぶ祭行列は、闘鶏楽や裃姿の警固など伝統の衣装を身にまとい、お囃子や雅楽、獅子舞に先導され祭地域をまわります。夜になると各屋台はそれぞれ100個にもおよぶ提灯を灯し、艶やかに夜の闇を飾ります。飛騨人の意気が高まる高山祭。高山の揺るぎない誇りです。
春の高山祭
毎年4月14日・15日
秋の高山祭
毎年10月9日・10日
春の高山祭 屋台の特徴(山王祭の屋台)
神楽台(かぐらたい):屋台行列の先頭で屋台囃子(やたいばやし)を奏でる 三番叟(さんばそう):三番叟(能・謡曲)のからくり人形 麒麟台(きりんたい):飛騨の名工谷口与鹿(たにぐちよろく)による唐子(からこ)遊びの彫刻 石橋台(しゃっきょうたい):石橋(長唄)のからくり人形 鳳凰台(ほうおうたい):麒麟の彫刻、屋根の鉾(ほこ) 五台山(ごたいさん):円山応挙(まるやまおうきょ)が下絵を描いた刺繍幕、獅子の彫刻 恵比須台(えびすたい):谷口与鹿による手長、足長などの彫刻 龍神台(りゅうじんたい):龍神(謡曲)の舞のからくり人形 崑崗台(こんこうたい):屋根の金幣(きんぺい)、金塊(きんかい)を表したかぶら形の宝珠 琴高台(きんこうたい):中段に鯉の彫刻、鯉の刺繍幕 大国台(だいこくたい):屋根が揺れやすい構造、正面に出入口あり 青龍台(せいりゅうたい):入母屋造り(いりもやづくり)の屋根、金森家家紋の梅鉢紋金具(うめばちもんかなぐ)
秋 の高山祭 屋台の特徴(八幡祭の屋台)
神楽台(かぐらたい):屋台行列の先頭で屋台囃子(やたいばやし)を奏でる
布袋台(ほていたい):布袋と唐子(からこ)のからくり人形
金鳳台(きんぽうたい):初期の屋台の風格をもつ形態美
大八台(だいはちたい):大八車三輪(だいはちぐるまさんりん)、屋根の前後に大金幣束(きんぺいそく)
鳩峯車(きゅうほうしゃ):綴錦織(つづれにしきおり)の胴幕、見送幕
神馬台(じんまたい):神馬の人形、胴幕に般若の大きい刺繍
仙人台(せんにんたい):唐破風(からはふ)の屋根、仙人の人形
行神台(ぎょうじんたい):正面に出入口あり、行神の人形
宝珠台(ほうじゅたい):屋根に1対の大亀、水煙つき宝珠3個を飾る
豊明台(ほうめいたい):外側に御所車がつく、多様な装飾
鳳凰台(ほうおうたい):谷口与鹿(たにぐちよろく)が彫った獅子の大彫刻、金具を多く使用
ユネスコ無形文化遺産登録記念「高山祭屋台の総曳き揃え」
日付
平成29年4月29日土曜日 、4月30日日曜日
開催時間
午前9時00分 から 午後9時00分 まで
4月30日は「夜の屋台曳き廻し」が行われないため、午後4時頃終了予定です。
対象
どなたでも
開催場所
高山市街地
内容
平成28年12月に、高山祭の屋台行事を含む全国の「山・鉾・屋台行事」33件がユネスコの無形文化遺産に登録されました。
高山祭は、毎年4月14日・15日に開催される春の高山祭(山王祭)と、毎年10月9日・10日に開催される秋の高山祭(八幡祭)の総称です。
今回、ユネスコ登録を記念し、春の祭屋台12台と秋の祭屋台11台の計23台が55年ぶりに同じ場所に曳き揃えられます。
※日程などについては、天候や主催者の都合で変更になる場合がございます。
スケジュール
平成29年4月29日と30日の二日間のみ開催される特別なイベントです。
屋台曳き揃えマップ(29日)
屋台曳き揃えマップ(30日)
高山祭屋台の曳き揃え
神楽台2台とからくり屋台4台を除く、春と秋の高山祭屋台17台が曳き揃えられます。
◆4月29日土曜日
<場所>
春祭屋台:上二之町
秋祭屋台:下二之町、大新町一丁目
<時間>
午前9時から午後4時頃
◆4月30日日曜日
<場所>
春祭屋台 : 本町一丁目、さんまち通り
秋祭屋台 : 江名子川沿(弥生橋付近)から下一之町
<時間>
午前9時から午後4時頃
夜の屋台曳き廻し 春と秋の高山祭屋台全23台がそれぞれ提灯を灯して町を巡ります。揺らめく提灯が町並みを照らし、幽玄な世界が広がります。
からくり実演
春と秋のからくり屋台4台と神楽台2台が集結し、それぞれのからくりを実演します。また、からくり実演前には、闘鶏楽と獅子舞の披露もあります。
<からくり屋台>
春祭 : 三番叟、石橋台、龍神台
秋祭 : 布袋台
<場所>
中橋公園前
左:布袋台のからくり人形/右上:仙人台の仙人像/右下:精巧な造りの大神輿
高山祭りのハイライト“からくり奉納”で使われる布袋台のからくり人形は、8人がかりで36本もの操り糸で動かしているのに全然操っているところが見えません。紙吹雪を巻いたり鉄棒までしてまるで生きているようです!
仙人台は昔は仙人と美女の操り人形がありましたが、飛騨国の代官が「風紀上よくない」というので仙人像が飾られるようになりました。残念ですね! 曳き回しの時に担がれる神輿は日本一の大神輿と言われ、重さはなんと2トン半!乗用車より重いものを80人で担ぎあげます。精巧さにおいても日本一で皇族の菊紋とかぶらないように花びらの枚数をわざと変えるなど細部まで細かいこだわりや匠の技が満載。
交通規制区域 市街地はイベント開催に伴い交通規制が行われます。(詳細については後日掲載予定) <主な規制区域> 上一之町、上二之町、上三之町、本町1丁目、片原町、下一之町、下二之町、下三之町、大新町1丁目など 国道158号安川通り(夜の屋台曳き廻し時) その他、大型車両の進入規制区域あり
駐車場 イベント開催に伴う交通規制区域外にある駐車場をご利用ください。また、イベント会場に近い駐車場は大変混雑する可能性がありますので、臨時駐車場の利用をお勧めします。 <利用可能な主な駐車場> 大型車:天満駐車場、不動橋駐車場、別院駐車場 普通車:空町駐車場、えび坂駐車場、広小路駐車場、花岡駐車場、駅西駐車場など <無料臨時駐車場と無料シャトルバス(予定)> 各臨時駐車場と高山駅白山口(西口)ロータリー横の臨時乗降所間はシャトルバスを運行予定です。 大型車用 : 崇教真光本部駐車場(高山市上岡本町2丁目596-1) 普通車用 : 崇教真光匠ヶ丘駐車場(高山市匠ケ丘町202-1付近) シャトルバス運行時間(予定) 29日:午前9時から午後10時 30日:午前9時から午後5時
ご案内とお願い
雨天の場合
雨天の場合、イベントは中止となります。また、中止となった日程の順延はありません。
雨天の場合でも天候によっては、各屋台が屋台蔵に入った状態をご覧いただける場合があります。
「高山祭の屋台行事」
高山に来られたら、是非、桜山八幡宮の境内にある高山祭屋台会館にお立ち寄りください。
この施設のコンセプトは“保存展示”。お祭りの屋台というのは使わない時は普通傷んだりしないように専用の蔵に納められています。高山祭りの屋台蔵は湿度・温度・暗さなど屋台を保存するのに最適な状態を維持してくれるものとして、様々な工夫が施されており、保存されている屋台はすべて2~3百年も経っています!でも祭の日以外一年中ずっと蔵に入れていると、せっかくの貴重な文化遺産も見れる人が限られます。そこで本格的な施設を整え、レプリカではなく本物の屋台を一年中間近で見れて、さらに屋台以外の祭備品や高山祭の歴史やポイントなどもわかるようミュージアムにし“貴重な文化遺産の保存と展示を両立した施設”を目指すのがこの屋台会館です。
入場券を買うと桜山八幡宮の巫女さんがガイド役で施設を案内してくれます。神社の境内にある施設ならではの演出♪まずは最大の見どころ、祭屋台の現物展示。京都の祇園祭、埼玉県の秩父夜祭、そしてこの高山祭は“日本三大美祭り”と言われ、絢爛豪華な祭屋台が町を曳き歩く姿は夢かと見まごうような煌びやかさ。この施設では年2回ある高山祭りのうち秋の八幡祭に使用される11台の屋台を年3回のローテーションで展示しています。
天井高10mもある最上部まで行けば屋台のてっぺんから車輪の真横まで祭屋台の全てが見れます。これは思った以上に大きくて大迫力!しかもそれぞれの屋台に特徴があり、ガイド役の巫女さんがその由来や見どころを丁寧に説明してくれます。
屋台展示以外にも祭りの様子が映像で見れるテレビ研修室や祭りの道具や文献が展示されている資料室も。映像で見るからくり奉納はまるで生きているようでびっくりします!祭りの歴史や大昔の飛騨国だったころのエピソード、衣裳や装飾品についてなど屋台見学と合わせてさらに驚きの秘密が満載。
帰るときには特製フレームに入った記念写真を購入することもできるので思い出づくりにもピッタリ。高山祭りに行きたくなること必死の祭屋台会館。観光コースに加えてみてはいかがですか。
主催 ユネスコ無形文化遺産登録記念「高山祭屋台の総曳き揃え」実行委員会 問い合わせ 高山市文化財課文化財係 電話0577-35-3156
(参考)
鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」明和町観光大使
協力(順不同・敬称略)
高山市役所 商工観光部観光課
〒506-8555 岐阜県高山市花岡町2丁目18番地 電話:0577-35-3145
高山グリーンホテル 飛騨のたばる箱
〒506-0031 岐阜県高山市西之一色町2-180 TEL 0577-33-5500
(一社)飛騨・高山観光コンベンション協会
〒506-0011 岐阜県高山市本町1丁目2番地 TEL.0577-36-1011
文化庁
〒100-8959 東京都千代田区霞が関3丁目2番2号 電話番号(代表)03(5253)4111
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