ZIPANG TOKIO 2020「幻の海!魚津の三大奇観『蜃気楼~ホタルイカ~埋没林』」

三大奇観(蜃気楼、ホタルイカ、埋没林)


魚津の三大奇観とは「蜃気楼、ほたるいか、埋没林」です。どれも自然の営みが見せてくれる人の意思の届かない尊いもの。まさに不思議な街、魚津!

魚津を訪れたのは、確か昭和55年~56年にかけてだったような気がいたします。魚津の第3代目の水族館の建設中で前の路を通った折、急に雪が降り始め水族館の建設現場を眺めると、職人さんたちが寒そうに肩を丸め現場作業を急いでいる姿が目に入りました。積もりそうな雪ではなかったけれど、目の中に入ってくる程に、強く降る雪だったのを覚えています。一緒にいた相棒は富山の人で「つかえんちゃ!積もる雪でないがね(大丈夫!積もる雪ではない)」とこんな感じだったと思います。相棒は慣れたものでした。息子さんが東京の大学に行っておられ、小生と一日中一緒におられたせいか息子さんを思い出したのか(息子さんとは10歳以上違うが?)その夜は、東別院のある総曲輪(そうがわ)の寿司栄で御馳走になりました。それ以来富山滞在中は毎年ホタルイカのシーズンには、新鮮で安くて旨い寿司栄の握り鮨をよく食べたものです。

         総曲輪(そうがわ)の寿司栄。懐かしい人たち

それでは、魚津の三大奇観を紹介いたします。


 蜃気楼


 蜃気楼とは、大気中の温度差(=密度差)によって光が屈折を起こし、遠方の風景などが、伸びたり、反転した虚像が現れる現象です。蜃気楼には大きく分けて”上位蜃気楼「春の(春型の)蜃気楼」”と”下位蜃気楼「冬の(冬型の)蜃気楼」”とがあります。上位蜃気楼は、実際の風景の上側に伸びや反転した虚像が見えるものをいいます。下位蜃気楼は逆に、実際の風景の下側に虚像が見えます。 魚津で普通「蜃気楼」といえば、春の蜃気楼をさします。下が冷たく上が暖かい空気層によって引き起こされ、海上にある低温の空気の上に、日中の陸地で温められた空気が流れ込むことによって発生するという説が有力です。冬の蜃気楼は、一般的には浮島現象などと呼ばれ、アスファルト道路や砂漠などに見られる「逃げ水(遠くの風景が路面近くで水面のように反射されて見える)」と同じ現象です。冬型の蜃気楼は、11月~3月頃の寒い時期で視界がよければ、毎日のように見ることができます。 春の蜃気楼の出現は、その年によって回数も持続時間もその日の条件によりまちまちです。数分で終わってしまうことも多い一方、出たり消えたりしながら半日以上も続くこともあり、なんともきまぐれです。

 

【蜃気楼の出やすい条件】 ・時期:(3月下旬~)4月~5月(~6月上旬) ・時間:午前11時ごろ~午後4時ごろ(それ以前、それ以後の例外もある) ・気温:18度以上の場合が多い(朝の冷え込みがあって日中の気温が上がるのがよい) ・風 :魚津の海岸で北北東の微風(おおむね風速3m以下) ・天候:移動性高気圧の中心が本州の東の海上に抜けて当日は晴れ、翌日頃から天候が崩れそうな日。等圧線の間隔が開き、強い風が吹かない状態。

しんきろうロード


 春先から初夏にかけて富山湾に現れる蜃気楼。海沿いの「しんきろうロード」では、シーズンになると一目見ようとたくさんの観光客の車で賑わいます。市では、Bクラス以上のしんきろうが出現すると花火が上がり「でたよー」とお知らせしてくれます。 でも、なかなか見れないのが蜃気楼。そんな皆さんのために、出現情報が携帯メールで届く「しんきろう通信」もあるのでぜひ利用してみて!(しんきろう通信は魚津埋没林博物館で配信中)


蜃気楼の見える道、”しんきろうロードは、魚津市の海沿い海岸線を南北に走る道路の通称です。 ミラージュランド~経田迄の約8kmの区間で、車では、約10分~15分の区間です。 道路のすぐ横は日本海で、晴れた日には、僧ヶ岳や毛勝三山の北アルプスの山並みを仰ぎ見ることの出来る、県内でも有数のドライブコースです。毎年、春に行われる「しんきろうマラソン」などのロードレースのコースにもなっています。 海岸線沿いには観光スポットが点在しているので、ゆっくり歩いて散策したり、サイクリングしたりするには最適なエリアです。



 ほたるいか(ホタルイカ群遊海面 特別天然記念物) 春の到来を告げる「海からの使者」として3月下旬から沖合いに姿を現します。幻想的な青白い光は、なかなか人工では作れない柔和で清らかなミルキー・ブルーで、一度目にすると、ずっと心に残る色なんです。 しかも食べちゃえます!新鮮なほたるいかは地元でぜひご賞味いただきたい! 3月から5月ごろは地元スーパーでも手軽に手に入ります。


埋没林(特別天然記念物)

【特別天然記念物】 魚津埋没林は、昭和30年に特別天然記念物の指定を受けています。 天然記念物は、動物、植物、地質鉱物の中で重要なものが指定され、そのうち特に価値の高いものが特別天然記念物に指定されます。平成17年4月1日現在、国指定天然記念物は全国で972件あるのに対し、特別天然記念物は75件しかありません。

魚津埋没林博物館

魚津埋没林博物館は“埋没林”、“蜃気楼”という自然の神秘に触れることができる博物館です。

半地下式のドーム館は、実際に平成元年に発掘調査が行われた場所で、埋没林の発掘現場にそのままフタをかぶせたような形になっています。 壁面には現在の海面のレベルが表示してあり、2000年前と現在の海面の水位を比較することができます。また、水中展示館のプールも昭和27年に発掘された場所をそのまま利用してあり、中の樹根は当時のままの場所にあります。 まさに、ここにあったということを実感することができます。

【日本の地質百選】 魚津埋没林は、2007年5月10日、日本の地質百選選定委員会によって「日本の地質百選」に選定されています。


 埋没林(特別天然記念物) いわゆる埋もれていた 大昔の大木や木の根っこです。魚津埋没林博物館では海の底で眠っていた縄文時代に立っていた杉を、2000年の時を超えて今も原型そのままに見ることが出来るのです。

神代杉 秋田天井材

神代杉 秋田天井材

かって東北地方などでは新幹線やトンネル工事などで地殻変動によって地中に埋もれていた檜、欅、杉が掘り出された。埋もれ木は炭化して灰色に変色し、木の狂いも少なく、なかでも杉は「神代杉」として、昭和30年代~40年代の和室が全盛の頃には茶室や高級住宅、料亭、高級旅館などの天井材として使用された。

石斧で切られた跡が見える。

今から約2500年ほど昔 鳥海山の大規模ななだれ(山体崩壊・象潟岩屑なだれ)によって埋土された 推定樹齢が約1500年の杉の巨木であり、古代木です。 2500年前にこれ程の天然秋田杉が存在していて、 それを当時の人達が石斧のような物を使い、倒して何かに利用したと思われます。


秋田県 秋三銘木 代表 三熊新一氏(談)

 神代杉とは、長い間水中や土中に埋もれていた、大昔の杉の事を言います。 噴火や地震による土石流やなだれによって、 地中深くに何千年もの間埋まっていた物が、 土地開発等により偶然掘り起こされたりすることがあります。 長い間火山灰を多く含む地中に埋まっていた事により、 それらから作られる製品は通 常の杉とは違う色になります。 そしてその特殊性から工芸品や装飾品に使われる事が多いようです。


鎹八咫烏記
伊勢「斎宮」明和町観光大使
石川県 いしかわ観光特使


協力(順不同・敬称略)

魚津市観光協会 〒937-0067 富山県魚津市釈迦堂1-12-18 魚津商工会議所ビル4F TEL 0765-22-1200

秋三銘木有限会社 〒016-0171 秋田県能代市河戸川字中西山五 TEL 0185-55-3123 


※特記

まさに“日本一美しい”円筒分水

湧き上がる宝の水「東山円筒分水槽」


東山地区の天神野用水・青柳用水・東山用水の3つの用水に公平に水を分配するための円筒分水漕で、近年その美しさから観光スポット、パワースポットとして注目され訪れる人も多い。円筒から溢れる水の落差がこれだけあるものは珍しく、急流河川ならではの構造だと言われています。インターネットなどで“日本一美しい”円筒分水と評されています。 この円筒分水槽の大きさは直径9m12cmで、大きな分水槽の中心から各水路へ分配される水の分配量は円筒の円周の長さ(中心の角度)で決められている。円筒分水の利点として、上流からの水量の変化に影響されることなく、多いなら多いだけ、少ないなら少ないなりに公平に分配されます。東山円筒分水漕は、対岸の貝田新分水槽から片貝川をサイフォン(163.2m)で横断し水路のトンネル(135m)を接続して水を引っ張ってきています。この円筒分水漕は建設当時、富山県では初めての工法として施工され50年を経過した現在でも、何ら支障なく安定した用水の供給に貢献しています。円筒分水は全国にいろんな形のものが存在しますが富山県内には4つ、内2つが魚津に(貝田新円筒分水・東山円筒分水)有ります。


【歴史】 片貝川は急流河川として名高く、その沿岸地域は豪雨時には水害、夏期には深刻な水不足に悩まされ、水争いが絶えませんでした。 水争いを解決するため、沢山あった取水口を一ヶ所にまとめ、用水割合に応じて分配する円筒分水を作って、左岸には貝田円筒分水槽、右岸には東山円筒分水槽を作り、片貝川の川底にヒューム管を埋めて2つの分水槽をつなぎました。 この事業は、昭和13年に黒谷地区に取り入れ口(黒谷堰堤)を設置、戦争により工事は一時中断しましたが、昭和25年に再開し5ヶ年でこれらの農業用水利施設を完成しました。 用水路の改修を目的とし、黒谷地先・片貝第一発電所放水口より受けて黒谷堰堤の取水と合流、発電併用導水路トンネルを経て貝田新地内で左岸及び右岸の各用水へ公平に分水されるようになりました。

所在地 魚津市東山

黄昏時、魚津「諏訪神社」鳥居奥の海に沈む夕日は、崇高の一言です。いつまでも眺めていたい景色です。再度ご覧ください。この景色は蜃気楼ではありません!

ZIPANG TOKIO 2020

2020年、東京でオリンピック・パラリンピックが開催されます。 この機会に、世界の人々にあまり知られていない日本の精神文化と国土の美しさについて再発見へのお手伝いができればと思います。 風土、四季折々の自然、衣食住文化の美、伝統芸能、行事、風習、ものづくりの技の美等、 サイトを通じて、平和な国、不思議な国、ZIPANG 日本への関心がより深かまるならば、私が密かに望むところです

もしもこのサイトに同じ思いをお持ちの皆様から、素敵な情報や画像をお寄せ戴ければこの上ない喜びです。以下のEメールアドレスへご連絡下さい。

E-mail aromajinja@gmail.com ( ZIPANG 2020 編集部 )。

2020, will be held the Olympic Games and Paralympic in Tokyo.

On this occasion, for the little-known beauty of the spiritual culture and national land of Japan to the people of the world I think that if we help to re-discover.

Climate, nature of the four seasons, of food, clothing and shelter cultural beauty, traditional arts, events, customs, beauty, etc. of the work of making things,

Through the site, peaceful country, a strange country, if the interest is more depth or round to ZIPANG Japan, is where I want secretly.


写真ご協力:高山祭(高山市)/ 富士山(富士市)

ZIPANG TOKIO 2020

2020年、東京でオリンピック・パラリンピックが開催されます。 この機会に、世界の人々にあまり知られていない日本の精神文化と国土の美しさについて再発見へのお手伝いができればと思います。 風土、四季折々の自然、衣食住文化の美、伝統芸能、行事、風習、ものづくりの技の美等、 サイトを通じて、平和な国、不思議な国、ZIPANG 日本への関心がより深かまるならば、私が密かに望むところです。

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