飛騨古川に伝わるおとぎ話から… 隠れ家的な祭【きつね火まつり】
大蛇神と狐神、どちらが強いのでしょうねぇ。戦いの勝敗は来年まで持ち越しましょう。
神様が里に出られる日を祝う。雅な大行列は街をゆっくり進んでいく「神岡祭」
古川祭や三寺まいりの陰に隠れて観光客にはあまり知られていないお祭。そんなお祭にこそ、飛騨の深い魅力が隠れている。毎年9月に行われる「きつね火まつり」は、松明の灯りを揺らしながら、総勢50名のきつねの嫁入り行列が町中を練り歩くお祭。古川に古くから伝わるおとぎ話が、まるで秋の宵闇の中で今に蘇るような不思議な光景が広がる。また、毎年4月に行われる「神岡祭」は、高山祭・古川祭と共に『飛騨三大祭』に数えられ、平安絵巻を彷彿とさせる700人あまりの大行列は迫力満点である。その他にも、そば処・飛騨らしく10月には「飛騨そば祭り」が行われ、清らかな飛騨の水で育った美味しいそばを皆で味わうことができる。
飛騨古川「きつね火まつり」とは
飛騨古川に伝わるおとぎ話が一年に一夜、漆黒の闇の中に蘇る時古より伝わる神事となる。
円光寺、本光寺、真宗寺から出発した「きつね火まつり」の松明行列はまつり広場で花嫁、花婿と出会い会場へ向かう。
円光寺 瀬戸川沿いにどっしりと佇む「亀が守る寺」
本光寺 飛騨市最大の木造建築
真宗寺 飛騨古川の景観に映える歴史深い寺院
この日の昼はお日様が照り、晴れた空から突然にわか雨が降るかも…
いよいよきつねの嫁入りセレモニーの始まりです
もともとは商工イベントとして行われ、後に御蔵稲荷神社の例祭と組み合わさって今の形となった「きつね火まつり」。「一時は存続が危ぶまれた時期もありましたが、市民の力で盛り返し少しずつ成長している途中といったところ。今は実行委員会を設けてメンバーや町の方々と協力しながら運営にあたっています」そう語ってくれたのは飛騨市観光協会の事務職員。「毎年4月くらいから具体的な準備を始めて、9月下旬の本番に備えます。きつねの嫁入り行列の主役となる花嫁と花婿は全国に募集をかけ、その中から選んでいるんです。行列に参加する方はほとんどが地元の人ですが、全国から応募してくれる方もいて一緒にきつねメイクや仮装をして楽しんでいるようですよ。行列に参加しない人もきつねメイクのサービスがあるので、この日は皆できつねです」
九尾狐も紛れて「コーン、コン」(中国の王朝の史書では九尾狐は神獣とされている)
あ、そうそうイベントで九尾狐を紛れ込ませて、九尾狐探しは如何ですか?
この日は町中がきつねメイク!会場でメイクを行ってもらえる
「きつねの嫁入り行列は毎年ありますが、それ以外はその年ごとに皆でアイデアを出し合って企画を立てていきます。例えば、地元の食べ物屋さんにそれぞれきつねにちなんだオリジナルメニューを考案してもらってコンクールをしたことも。面白い企画を考えて、町の人で形にしていくんです。来年はどんなふうになるかな……飛騨古川の駅を降りたら、きつねメイクの駅長さんがお迎えするなんていうのも考えているんですけどね」。地元に伝わる古い民話をもとに、町の人がアイデアを出し合い進化中の「きつね火まつり」。観光客も巻き込み、独特の世界観を造り上げているようです。地元の人々と一緒に、不思議な夜の演出に参加してみるのも面白いかも!
匠の技が活かされた美しい町並みを見てみよう!
古川町の中心部は明治37年の大火でほぼ消失しましたが、飛騨の人々はその後、伝統的な建築様式を踏まえて家を建て直しました。現在でもその名残から、殿町、壱之町、弐之町を中心に、伝統的な町屋がいくつか残っており、新しく建てられた一般の家々も、飛騨の匠の技を随所に取り入れ、美しい古川の町並みを守っている。最近では、そんな町並みを楽しもうと、観光案内所や匠文化館などで配布されている町歩きマップを片手に、写真を撮りながらのんびりと散策している観光客も増えてきている。出窓や出格子、玄関戸、塗壁、雲など古くから受け継がれてきた飛騨の伝統的な建築技術は、町のいたる所で見かけることができる。
匠文化館の2階の格子戸から見た新緑と瀬戸川
※荘川インターを降りるとすぐに荘川町の「荘川の里」がある。お帰りに立ち寄られては!
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鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」明和町観光大使
石川県 いしかわ観光特使
協力(敬称略)
飛騨市役所 観光課 岐阜県飛騨市古川町本町2番22号 電話番号 0577-73-2111
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