ZIPANG TOKIO 2020「風土と伝統を活かして未来を創る」 ~名古屋と中京圏の魅力を高める~  環境ディレクター 林 英光

「世界の最先端を行く豊かなアジアの姿」シンガポ−ル  シンガポールをはじめ東南アジアの国々は、個別的で縦割りのバラバラな日本と異なり、自然の風土と伝統と現代思想と先端技術を活かし、トータルデザインによる魅力的な景観づくりを、既に未来へむけて大胆に踏み出し、世界最先端のエリアになっている。日本の目指すべき手本は全て揃っていると言って良い。(林 英光) 

ベイを取り巻くホテル、ショッピングセンター、美術館、オフィス、レストラン、橋梁、公園などのトータルデザインが昼も夜も生き生きと輝いている。 シンガポール (林 英光)

名古屋駅方面からの名古屋市内の夜景。東西に走る道は名古屋駅に通じている。手前はJR名古屋駅ツインビル

日本夜景遺産の名古屋テレビ塔から南の栄方面を眺める。中央は名古屋の自慢のストリート。道幅が100mある通称100m道路(アピールできるハード面は色々とあるけれども生かし切れていないのか?潜在能力を秘めた「青年都市」と言われ続けて数十年。不思議の街)。右折すると名古屋駅に向かう(名古屋駅まで地下鉄で2つ目5分もかからない、住んでみると本当に便利な街なんだけれど・・・)。

JR岐阜駅広場は岐阜に来られる方たちを岐阜の市民の皆さんが両手を広げて歓迎するウエルカムの精神がデザインコンセプトになっている。デザインは林英光氏。

林英光氏によるJR岐阜駅前再開発デザイン


名古屋市が日本で一番魅力ない都市? 


今から約1年前の2016年1月28日(木)名古屋において(公社)インテリア産業協会中部支部主催、日本色彩学会後援による都市の環境と色彩をテーマに「インテリア・シンポジウム~色彩の未来を考える~」を企画、実施しました。その折に、環境ディレクター・愛知県立芸術大学名誉教授 林 英光氏に基調講演とパネルディスカッションのコーディネーター、アジア文化造形学会会長・東北芸術工科大学名誉教授 日原 もとこ氏には特別講演をお願いしました。その後のパネルディスカッションでは、パネラーに日原 もとこ氏も加わり、仙台市から湯目 俊彦氏(ティモデザインシステムズ代表、インテリアデザイナー) 名古屋市から木辺 智子氏(日本インテリアデザイナー協会理事、一級建築士)、 中島 健視氏(住友林業クレスト、インテリアデザイナー)により「色彩をデザインする/これからの色彩の役割とは?」をテーマに過去・現在・未来の日本の伝統、環境、都市、住まいなどについて色彩を軸にして白熱した議論をしていただきました。

インテリア・シンポジウムから約1年経た今、実は、その間に名古屋市が平成 28 年 6 月 1 日~6 月 6 日 の期間に「都市ブランド・イメージ調査」を札幌市、東京 23 区、横浜市、名古屋市、京都市、大阪市、神戸市、 福岡市に在住する 20~64 歳で、かつ、各都市の在住年数が 5 年以 上の男女 を対象にネットリサーチで、各都市 418 サンプルの「都市ブランド・イメージ調査」を実施したところ、残念ながら名古屋市は「最も魅力的に感じる都市」で最下位、「最も魅力に欠ける都市」で最上位とな り、最も魅力に乏しい都市と見られていることが分りました。

そう言えば昨年は、我が中日ドラゴンズは最下位、名古屋グランパスはJ2に降格、すべてにおいて地を這うような1年でした。身の回りで唯一のおめでたは、せいぜい我が家の猫の「菊ちゃん」が19歳の誕生日を迎えたことぐらいです。

そこで感奮興起、名古屋圏在住一市民として、この結果をいつまでも鷹揚に殿様気分で看過してよいものか?と…先のシンポジウムの内容とも重なる部分もあり「酉年」の始まりに環境ディレクター 林 英光氏に「風土と伝統を活かして未来を創る」のテーマで、名古屋と中京圏の魅力を高めるために今、何が足りないのか?また、何処をどうすれば良いのかを語って頂きました。

(鎹八咫烏)


―名古屋城再建と今日本に欠けているもの―             

                           環境ディレクター  林 英光


今、日本に欠けているもの、若者をはじめ国民が戸惑い停滞しているのは、共有できる未来ビジョンの欠如にある。
戦後の荒廃から70年余の今、起算するとちょうど100年になる2050年には、日本は世界で最も悲惨な国になると言う予測がある。しかし、名古屋は未だこの問題に対し着手し始めていないように思う。

シンガポールの国づくりの父と尊敬されるリー・クワンユー首相が、戦後復興の日本を手本にし、今や日本を追い越し世界一豊かな国に創り上げ、今のシンガポールがある。今度はその偉大な指導者の思想を日本が学ぶ立場になった。シンガポールは愛知県の人口と同じくらいであり、魅力ある名古屋をつくるにはその内容を熟知し、さらに独自な道を模索する必要がある。世界の最先端に引けを取らない総合施策と具体的デザインを目に見える形で、名古屋の未来を今示すことで、追随型の政治・経済・産業・各種委員会・市民意識もやがては理解し追いついてくるだろう。

まず伝統が大切にされ、現代空間もハイテクでエコロジカルで居心地がよい都市デザイン 


名古屋城再建もその中心の一つである。それは単なる城の再建ではなく、名古屋とその周辺も視野に中部圏全体との脈絡で、家康以来400年の新都市計画の基本を創ることである。シンガポールのように風土と伝統を基本に、祖先を敬い、暮らしの伝統をしっかりと守り継続し、宗教、言語の協調、その上に都市インフラ・建築・経済・産業・教育も最先端の思想と人材、現代アートと自然環境との全体調和を図ることになる。

かつて名古屋城の本丸には、天守閣とともに「本丸御殿」がありました。 本丸御殿は、日本建築史・絵画史・工芸史上、最も豪壮華麗といわれる安土桃山から江戸期にかけて造営された近世城郭御殿の最高傑作で、国宝になっている京都の二条城二の丸御殿と双璧をなす建物でした。 国宝にも指定されていた世界的な文化遺産でしたが、惜しくも、終戦直前の昭和20年5月に空襲で焼失しました。 平成21年1月から本丸御殿の復元工事が始まり、平成25年5月から玄関・表書院を公開しています。平成28年6月には対面所・下御膳所を、平成30年には全体を公開する予定です。(C)名古屋市

名古屋城の表書院上段之間北東側

世界文化遺産・国宝 姫路城  今や日本から世界の姫路城に・・・

好古園は世界遺産・姫路城を借景にした約1万坪の本格的な日本庭園で姫路城の景観をさらに高めている。


今までの日本のような経済優先で、電柱類が乱立する無秩序な景観を正さなければ、次世代に残すべき魅力ある中部圏・名古屋にはならない。電柱や送電線の森に暮らすことに慣れるとい言うことは、一事が万事で政治から教育まで文化国家になるには程遠い状態が続く。それらの地下埋化は幸せな環境と雇用を生みだす筈である。

「日本のあるべき都市の姿」JR岐阜駅広場  
同じアジアの国とはいえ、日本には日本の風土と伝統に磨かれた美意識がある。それが四季折々に変化する美しい自然と調和する日本のあるべき都市の姿である。それは簡素な白黒グレーと自然色であり、この基本を踏まえたモダン建築物や街並みが本当の美しい日本の姿である。この基本を現代の街の公共空間に大々的に、JR岐阜駅前の再開発広場に表現してみた。日本には日本の美がある。それを忘れた洋風バラックの集積が大半の落ち着きのない、世界で最もチグハグで醜悪と言われる戦後から現在に至る日本の都市環境である。 

竣工前は多くの人たちが黒々と高い天井と柱の空間を暗いと言ったが、夜の照明が粋に明るさを作り出す姿を見て納得してくれた。太しき柱は大仏殿のように堂々と、天井や空中回廊には岐阜の伝統建築物の要素を、墨色の鉄と木の格子とステンレスとガラスで機能性と格調を気分よく現している。 

空中回廊デッキは両腕を差し出した歓迎の形であり、人々の通行する姿が活き活きと見える。 

 
大同小異の大方針が出来て目的に向けて進む時に、その補強・増強以外の意見は無要である。節目ごとに改善のための反省と転換は大いにあって良いが、日本人は2500年前の「大同小異」の意味が未だ解らず、いつまでも小異をグズグズ言い進行を妨げる癖がある。これが物事を停滞させる時代遅れの元凶である。旧き良きモノ・コトを守り、最先端の新しきモノ・コトとの融合は古来文明の最善の習わしである。その在り方は、世界から最も尊敬される日本人、新渡戸稲造師の言われた「改善とは機能的で優美であること」につきる。

白鳥会場  未来的都市の色彩計画  円 ◯ シンボルカラー赤 白・黒・グレー・銀 グラデーション

日本の都市環境の実験 
98世界デザイン博覧会景観演出 三会場の景観色彩計画は、名古屋城会場は尾張名古屋の栄えた江戸時代の景観、白鳥会場は産業首都名古屋の未来の姿、名古屋港会場は世界へ広がる海への憧れのデザインをテーマに、都市環境の演出の色彩計画を行った。


名城会場  伝統的都市の色彩計画   四角 ⬜︎ シンボルカラー 緑  白・黒・金・銀  祭・能  

  

かって名古屋を良くする会があった。
(名古屋をよくすると言う趣旨の会)1990年頃それは解散した。世界デザイン博覧会も終わり、一定の成果を収めたという理由であった。私も最初で最後の参加であった。私は世界デザイン博覧会の3会場の景観演計画を担当し、この会場づくりを都市のトータルにデザインの実験場にしようと考え、造形・色彩・光・音響・香り・など五感のデザインに取り組んだ。そしてデ博終了後の名古屋の都市づくりに応用する目論見であった。名城、白鳥、名港の三会場で、名古屋城会場は尾張名古屋の栄えた江戸時代の景観、白鳥会場は産業首都名古屋の未来の姿、名古屋港会場は世界へ広がる海への憧れのデザインであり、それぞれの個性を五感で表現するコンセプトである。しかし日本人の熱しやすく冷めやすさは名古屋も同様であり、実績や歴史を継続発展させようとする意欲のなさで、それはそれで終わった。デザイン都市として様々なことに市も取り組み一応の変化と成果はあったとして、デ博で共に修行を積んだ関係者も散りじりになった。

ここにも名古屋市の問題の特徴が潜んでいる。継続は力なり。これは愛知県も同様で、愛知万博は当初、国を巻き込んだ東京と関西圏の谷間を埋める雄大な構想であった。著名なプランナー諸氏で構成された建設部会も夢を膨らませ論議も白熱した。がしかし途中でオオタカがどうのと理由を付けられ縮小し平凡に終わった。海外の来訪者の中には、これは万博ではないと言って見ずに帰ったという。いかにトップの人材のレベルが大切か、全てに影響した残念な結果であった。


「名古屋をよくする会」の開催された元キャッスルホテルの大広間は、実に盛大で「なごやか」であったし、メンバーは企業やマスコミ、クラブの大ママまで出席者は全員が名古屋以外の出身者で、外からここに来て成功し、あるいは名古屋を溺愛するようになった方々であった。名古屋はなんとも面白い。が魅力に乏しい、しかしほっとけない、なんとかしようと思って頑張った方々であり、改めてこの明るく元気な方々は他所から来たんだなあと実感した。あれから何十年、名古屋は相変わらずネイティブの方々は、当時も今も「まあまこれでええがね」で、よそ者が興奮してなんとかしなければ、と言う実態をここであらためて再確認し反省を促したい。


ここからが私の提案である。


―雄大な家康の築城思想に近づこう―


東アジアの幸せな都市計画の四神相応の思想で作られた我が国の都市の代表例は、桓武天皇の平安京と、徳川家康の名古屋と江戸である。今や京都は日本文化の首都であり、東京は政治経済の首都であり、名古屋は産業首都である。


名古屋には何でもあるでね、と言う思い込みは良いが、外から見ると「なーもあらせん」砂漠みたいなとこや。緑は少なく、麗しい風情の川も海辺もなく、人が溜まりたくなる処があらせんがやー。どこもここも温かく人を迎い入れる雰囲気より遠慮がちでシラーとしとる。これでは住みたくもならんし。だが、そんなに困ることもない良い処ではある。  今話題の名古屋城は、コンクリートの材質がマイナスパワーを発するので美しくは見えない。大戦で天守の炎上をみて尾張藩士の子孫であった知人は泣きながら手を合わせたそうだ。城は単なる箱物ではない。

また他では城の周囲は人の集まる大切なシンボルゾーンで、歴史的風情や食事処・味どころ、そぞろ夜遊びのついでに散策できるムードがある。私の知人でニューヨークのレストラン経営者は、ビジネスで日本にくると先ずその都市の城の周りをジョギングする。彼曰く「名古屋城は小さいね」と私に言った。そこで千葉県人の私も名古屋贔屓になっていたせいで、元はもっと広かったんだと言っても、その軌跡は町中には見当たらないにないし、何処までがそうであったか返答に困った。

国宝 松本城(別名 からす城)

長野県松本市は400年に及ぶ城下町。中町通りは西から東へ抜ける善光寺街道 (北国街道西街道)沿いにあり、松本駅からも松本城からも近いので、お城を見てからゆっくりと中町を探索出来る。民芸・工芸などの店が集まり、松本でも一種独特の町並みをつくっている。「なまこ壁の土蔵」が今なお残っている。

松本市大手にある歩行者天国の商店街。  昔の町並みが再現されており、レトロな雰囲気を味わえる。 ちなみに、「縄手」という名前は、松本城建築の際に測量用の縄を張ったのが由来といわれている。

名古屋城再建の発議にしても城単体では全く意味がなく、取り巻く城の周りばかりではなく、大きく線的面的に都市デザインを視野にしなければ話にならない。城の再建は名古屋の将来を創る出発点、布石であり、未来的都市デザインの取り組みであることを発信しなければ大きな理解は得られない。


名港から白鳥会場を通り城まで、堀川を毎日潮風が行き来することさえ理解しないで都市の魅力は語れない。都市は生き物のフラクタルである。それが環境デザインの根本であり都市計画の肝である。どれだけ海外を見てきても、全体を見る目が欠如し、他の分野領域に興味が無い明治維新のままでは話にならない。海外の政治家・役人・知識人が常識としていることがわが国では無い。  わが国の縦割りと部分に拘る悪癖から自らを解放し、本物の知恵と未来へのビジョンがなくしては、小手先の利と平凡な議論の堂々巡りでは次世代のための未来は創れない。 


またもや遥か離れた工場地帯にレゴランド等の施設を作ったが、アテがはずれて変わらずバラバラ、寂しくスカスカだ。そんな都市に人は寄り付かない。何故ならば、それが内外への布石になる予測と有機的構築力、連携での総合的ビジョンがないからそう思われるのである。


―名城から小舟で堀川から金城埠頭へ―


やがて来るリニアの名駅の南の水溜まりからノスタルジックな中川運河の風景を通り、水位調整の閘門を楽しみ伊勢湾から金城へ、あるいは空港へ。夜もチャーター宴会船に。こんな計画があると言うだけでも気分としての脈絡が観光につながるではないか。堀川も中川運河も先ずは両岸の色彩・照明デザインコードで大雑把に対応し、5年10年50年の段階的都市計画を持てばすぐにでも始められ、川のない情緒のない名古屋は生まれ変わる。
 

山形県金山町の街並み景観「街並み景観づくり100年運動」で美しい街づくりに取り組んでいる。

 東北の「百年のまちづくり」をテーマに、簡単なデザイン方針だけでの数年経った街を訪れた時、驚いたことに既にそこにはそれらしいムードが、子供たちの会話の中にさえ漂っていた。共同体を強くするのは出来上がった箱物や物体ではなく、それを支える地域の心意気と作り上げる過程である。完成以来いまだに世界中から人々が集まる前前韓国大統領で元ソウル市長の清渓川再生構想を見よう。アジア各国の指導者達の強い意志と生き様を見習おう。

家康の名古屋の都市計画・城築400年の足元に近づこうと構想しなければ偉業は成らない。ものごとは出来ないからこそやる意味があり、「出来ない」には「やりたくない」という集団の怠け心が垣間見える。どんな酷い欠点にも利点は秘めている筈で、改善・変化させず、今のままでは時代から置き去りになる。この瞬間もわれわれの地球はおおよそ秒速30kmで太陽を周りながら、さらに広大な宇宙を移動している。この宇宙で人の心だけの停滞は許されない。


―ヒューマンスケールで全体と部分を見るウエルカム心を持とう―


小さな素敵なアヒージョのうまい店の地図があっても良い。教えたくない絶品の釜飯と魚の店が裏通りにあるし、数多いい円空仏が笑っている寺と、近くの休める茶店が載ってる略図も欲しい。祭りの山車の倉庫と、祭りの準備の日の載った地図も。全体と部分と、見るべきモノゴトが有機的に全体につながることを知らせる。問題は上面でなく、人の必要としている温かさ、ウエルカムの心があるかである。以前徳川家由来の筒井町天王祭の山車の準備を3時間見ていた。これだけで充分満足した。

昔から「祭は準備」と言うけれど、高山祭の準備には、大勢の見物客が集まりみな興味津々である。

高山でも山車の手入れと組み立て準備している場に出会い、見ていると何時の間にか外国人観光客が次々に集まり真剣な面持ちで終わるまでずっと食い入るように見ていた。これが外国人の好むエクスプローラ観光である。名古屋には数百台の山車があり、小さき良きものもたくさんあるのだが、誰も親身になって総合ディレクションしないためか、準備の面白さはなどは市民にも知らされなく、ますます他都市との魅力差が引き離されていく。

また鳥インフルエンザで閉園中であった東山動物園。これもアジアの国々の素晴らしい動物園と比べなんとも情けない。何の思想も工夫も感じられなく美的魅力的空間とは程遠く、立ち遅れたみっともない状態に目を瞑ってきたのか。夜間の不自然で無意味な、真っ赤な、真っ青な照明を浴びせられている動物たち、来園者が心地よく休める雰囲気などウエルカム感は一切ない最悪の景観。

情けない幟旗や看板や色彩、サルの遊びに全く不自然な送電線の鉄塔みたいなものがあるなど言語道断、サルも逃げたくなる環境だが、だがだれも言えない名古屋の習慣。幼稚なアヒルのボートはもうやめよう。モノレールのうすら寂しい色もやめよう。ちなみに私は上野の動物園のモノレールなどのデザインをしたから言うのではない。  東山動植物園は名古屋の宝であるが、あまりにも子供や来園者のレベルを低く設定した公共施設である。どの国の動物園も風土と動物の展示や入園者の動線など、自然でよく考えられており、台北動物園は中でもウンチの形を多用したユニークなトイレのデザインで子供達を楽しませ、横で飲食も不自然でないハイレベルなデザイン思想も良い。動物園に限らずこの辺のレベルが市民や世界からみた評価になり、名古屋全体の不評の元凶の一つであることに気づき、改めたい。


シンガポールの植物園・動物園

 自然と人工物の調和する植物園の巨大で大胆な構築物と、背景のシンプルな建築物群の見事な調和。

植物園、動物園などは動物にとっても来園客にとっても実に居心地よく、飼育員の服装も態度も違和感なく全てが自然と一体である。回遊性もよく考えられ暑さも疲れも忘れる。また移動するたびに樹木、草花、水辺など新たな工夫と発見がある。これが観光のもてなしの基本であり、都市環境も同様である。わが国に最も欠如した環境づくりの要素であり、もてなしのトータルデザインは、世界では環境づくりの常識である。 

―「国際産業デザイン首都ナゴヤ」へ― 


美しき国際産業デザイン首都ナゴヤを
せめて広い心で全体を見直し、明日からでも先ず色彩豊かな仮称「国際産業デザイン首都ナゴヤ」に取り掛かろう。
中部圏を巻き込み、五感デザインを結集し、最先端のエコロジー、福祉、心理学、最新のもてなしのセンスと哲学で。
活き活きとしたアジアの素敵な多くの事例に敬意を持って学び、名古屋の魅力を真剣に今考え本気で何かを立ち上げよう。それが名古屋城の本格復元につながり、名古屋と中京圏全体が希望のある住みたい圏域になる。


名古屋の未来は「風土と伝統を活かして未来を創る」に尽きる。


林 英光 略歴 林 英 光 Hideaki HAYASHI 「風土と伝統を活かして未来を創る」をテ-マに、プロダクトから都市 自然環境まで、環境のト-タルデザイン化を目指し、我が国の 景観デザイン及び生活環境のデザインの向上に取組んでいる。
1941 千葉県旭市生まれ
1965 東京藝術大学美術学部卒業
1967 愛知県立芸術大学美術学部勤務
1988 久澄橋景観デザイン 土木学会田中賞
1988 オズモール 大曽根商店街再開発 
1989 世界デザイン博覧会景観演出計画 
1992 2005年万国博覧会 建設部会委員
 2003 JR岐阜駅前再開発デザイン委員長
 2006 国土交通省中部地方整備局景環アドバイザー 座長 
現在
 愛知県立芸術大学名誉教授  環境ディレクター
 日本色彩学会 美しい日本の色彩環境を創る研究会主査
 日本商環境設計家協会顧問



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ZIPANG TOKIO 2020

2020年、東京でオリンピック・パラリンピックが開催されます。 この機会に、世界の人々にあまり知られていない日本の精神文化と国土の美しさについて再発見へのお手伝いができればと思います。 風土、四季折々の自然、衣食住文化の美、伝統芸能、行事、風習、ものづくりの技の美等、 サイトを通じて、平和な国、不思議な国、ZIPANG 日本への関心がより深かまるならば、私が密かに望むところです

もしもこのサイトに同じ思いをお持ちの皆様から、素敵な情報や画像をお寄せ戴ければこの上ない喜びです。以下のEメールアドレスへご連絡下さい。

E-mail aromajinja@gmail.com ( ZIPANG 2020 編集部 )。

2020, will be held the Olympic Games and Paralympic in Tokyo.

On this occasion, for the little-known beauty of the spiritual culture and national land of Japan to the people of the world I think that if we help to re-discover.

Climate, nature of the four seasons, of food, clothing and shelter cultural beauty, traditional arts, events, customs, beauty, etc. of the work of making things,

Through the site, peaceful country, a strange country, if the interest is more depth or round to ZIPANG Japan, is where I want secretly.


写真ご協力:高山祭(高山市)/ 富士山(富士市)

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2020年、東京でオリンピック・パラリンピックが開催されます。 この機会に、世界の人々にあまり知られていない日本の精神文化と国土の美しさについて再発見へのお手伝いができればと思います。 風土、四季折々の自然、衣食住文化の美、伝統芸能、行事、風習、ものづくりの技の美等、 サイトを通じて、平和な国、不思議な国、ZIPANG 日本への関心がより深かまるならば、私が密かに望むところです。

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