八戸えんぶり「お庭えんぶり」
八戸えんぶり「奉納摺り」長者山新羅神社
八戸えんぶり「奉納摺り」長者山新羅神社
八戸えんぶり「一斉摺り」八戸市中心街
八戸えんぶり「一斉摺り」八戸市中心街
八戸えんぶり「お庭えんぶり」更上閣
八戸えんぶり「お庭えんぶり」更上閣
八戸えんぶり「お庭えんぶり」更上閣
八戸えんぶり「えんぶり一般公開」八戸市庁前広場
八戸えんぶり「長者まつりんぐ広場」長者まつりんぐ広場
八戸『えんぶり』とは
国の重要無形民俗文化財「八戸えんぶり」は、八戸地方に春を呼ぶ豊年祈願の郷土芸能。その名は田をならす農具「えぶり」や、「いぶり」(ゆすぶり)に由来すると言われ、冬の間眠っている田の神をゆさぶり起こし、田に魂を込める儀式とされています。
えんぶりの一番の見どころは、太夫(たゆう)と呼ばれる舞手が、馬の頭をかたどった華やかな烏帽子(えぼし)を被り、頭を大きく振る独特の舞。その舞は、稲作の一連の動作である、種まきや田植えなどの動作を表現したものです。
太夫の舞の合間には、子どもたちによる可愛らしい祝福芸が披露され、見る者を楽しませてくれます。
えんぶりの起源
伝説も含め様々な説がありますが、鎌倉時代の始め、南部氏の祖・南部光行(なんぶみつゆき)が奥州の地にやってきた頃に始まったというのが通説。
奥州で迎える初めての正月、酒の勢いで抜刀乱舞となった家来たちの騒ぎを、機転を利かせた農民・藤九郎(とうくろう)がにぎやかに田植歌を歌い、農具を手に持って踊ることで収めました。この出来事が、えんぶりの起源だと言われています。
えんぶりの種類
ながえんぶり
ながえんぶり
うたや仕草がゆっくりしており、優雅な舞が特徴で、えんぶりの中でも古い型と言われています。主役を務める太夫(たゆう)・藤九郎の烏帽子には真っ赤な牡丹の花や白いウツギの花などがついており、藤九郎は鳴子(なりご)、他の太夫は鍬台(かんだい・田畑を耕す鍬の柄)を手にしています。
藤九郎と他の太夫の舞の動きが異なることも特徴。
どうさいえんぶり
どうさいえんぶり
ながえんぶりとは逆に「どうさいえんぶり」はうたも仕草もテンポが速く、勇壮華麗なえんぶり。ジャンギという棒の先に金具のついたものを持ち、烏帽子に前髪という五色の房が付いているのが特徴です。
藤九郎と他の太夫の舞が異なるながえんぶりに対し、どうさいえんぶりは太夫全員が同じ所作で摺るという違いがあります。
えんぶり組の構成
えんぶりの舞
えんぶりの舞
えんぶりを舞うことを「摺る(する)」と言います。これは「えぶり」と呼ばれる農具を使って田んぼの土を平らにならすことを摺る(する)と言うことから、農具を持って舞うえんぶりのことも「摺る」と言うようになりました。
えんぶりの摺りは、馬の頭をかたどった烏帽子(えぼし)をかぶった太夫が、種まきから稲刈りまでの稲作の流れを舞で表現するものです。
えんぶり摺りの演目・所作
摺りこみ
えんぶりを始める口上を、太夫のリーダーである藤九郎が述べながら入場します。
摺りはじめ
年の初めの祝い歌に始まり、苗代に種をまき、馬に田を耕させる田植え準備を表す摺り。「どうさいえんぶり」では太夫全員が同じ所作をしますが、「ながえんぶり」では藤九郎と他の太夫の動きが異なっています。
中の摺り
育った苗を田に植えることを表す摺り。
摺りおさめ
田植えの作業が無事に終わったことを表す摺り。作業を終え、皆で秋の豊作を祈願します。
畦留め(くろどめ)
大事な田から水が漏れないように、呪文の言葉を唱える「畦留め」でえんぶりは終わります。
祝福芸
えんぶり摺りの合間に行われる、明るく楽しい祝福芸もえんぶりの魅力の一つ。子どもたちの愛らしい舞が観客を楽しませてくれます。
えんこえんこ
「金のなる木」といわれる小唄に合わせ、輪に銭が付いた銭太鼓を持って回しながら舞う演目。
松の舞
農作業の休憩中、松の枝を持って踊ったのが始まりと言われる舞。主に子どもが演じます。
えびす舞
恵比寿さまが鯛を釣る様子を、子どもが釣竿と扇子を使って舞います。やっと釣り上げた鯛を、家内が豊かになるよう家の旦那様に捧げて終わる、おめでたい演目です。
大黒舞
子どもが右手に小槌、左手に扇を持ち、おめでたい口上や歌に合わせて舞う演目。
主な八戸「えんぶり」行事
八戸えんぶりは、曜日に関係なく毎年2月17日から2月20日まで開催されます。
奉納摺り
奉納摺り
毎年2月17日の早朝、えんぶり組が長者山新羅神社に集まり、本殿の前でえんぶりの摺りを奉納する「奉納摺り」(ほうのうずり)。冬の早朝の冷たく澄み切った空気の中、神前で行われるえんぶりは厳かな雰囲気に包まれています。
【奉納摺り】 長者山新羅神社 観覧無料
2017年2月17日(金) 7:00~
【撮影会】 長者山新羅神社 観覧無料
2017年2月17日(金) 8:00~
えんぶり行列・一斉摺り
えんぶり行列・一斉摺り
長者山新羅神社での奉納を終えた各えんぶり組は、長者まつりんぐ広場に移動し、「えんぶり行列」の出発を待つ間、思い思いにえんぶりを披露。その後、「えんぶり行列」が八戸市中心街まで練り歩きます。
そして、えんぶり組が中心街に到着すると行われるのが「一斉摺り」(いっせいずり)。中心街に集結した30数組のえんぶり組による一斉の舞は圧巻で、数あるえんぶり行事の中でも最大の見どころの一つとなっています。
【えんぶり行列】 長者まつりんぐ広場~八戸市中心街・観覧無料
2017年2月17日(金) 10:00~
【一斉摺り】 八戸市中心街・観覧無料
2017年2月17日(金) 10:40~
御前えんぶり
御前えんぶり
もともとは殿様の御前(ごぜん)で舞ったえんぶりの名残として、八戸市長はじめ関係者の前で、7組のえんぶり組が年番制でえんぶり摺りを披露します。一般の方も鑑賞できます。
【御前えんぶり】 八戸市庁前広場・観覧無料
2017年2月17日(金) 12:15~
えんぶり公演
えんぶり公演
八戸市公会堂ステージで行われる行事「えんぶり公演」。迫力の摺り(すり)や愛らしい祝福舞など、えんぶりの魅力を余すところなくじっくり鑑賞できます。
【えんぶり公演】 八戸市公会堂
2017年2月17日(金) 13:00~16:00
2017年2月18日(土) 13:00~16:00
○料金:前売券900円・当日券1,000円
かがり火えんぶり
かがり火えんぶり
期間中の夜に行われる「かがり火えんぶり」。八戸市庁前広場にかがり火が焚かれ、その明かりの中でえんぶりが行われます。かがり火に照らされ、烏帽子(えぼし)がきらめく太夫(たゆう)の舞や、夜空に響きわたるお囃子は情緒たっぷり。昼とは異なる魅力にあふれています。
2月18日には、5つのえんぶり組が一斉に摺る「五組摺り」も見もの。
【かがり火えんぶり】 八戸市庁前広場・観覧無料
2017年2月17日(金) ①18:00 ②19:00 ③20:00
2017年2月18日(土) ①18:00 ②19:30※五組摺り
2017年2月19日(日) ①18:00 ②19:00 ③20:00
2017年2月20日(月) ①18:00 ②19:00 ③20:00
えんぶり一般公開
えんぶり一般公開
八戸市庁前広場の特設ステージで披露される「えんぶり一般公開」。日中に披露されるえんぶりはとても華やかな雰囲気。どなたでもご覧いただけます。
【えんぶり一般公開】 八戸市庁前広場・観覧無料
2017年2月19日(日) ①13:00~ ②14:00~
2017年2月20日(月) ①13:00~ ②14:00~
史跡根城えんぶり撮影会
史跡根城えんぶり撮影会
鎌倉時代~江戸時代初期にわたって八戸地方を統治した拠点であり、日本100名城にも選ばれている史跡根城(ねじょう)の本丸主殿前で行われる撮影会。
【史跡根城えんぶり撮影会】 史跡根城の広場
2017年2月18日(土) 11:00~12:00
2017年2月19日(日) 11:00~12:00
○料金:250円(史跡根城の広場入場料)
お庭えんぶり
お庭えんぶり
かつては、「だんな様」と呼ばれる大地主や有力商家の土間や座敷で披露されることもあったえんぶり。そんな昔の風情を再現したのが、明治~大正時代の財閥の邸宅「更上閣」(こうじょうかく)の庭園で行われる「お庭えんぶり」です。
夜の庭園で披露されるえんぶりは、昼とはひと味違う幻想的な雰囲気。甘酒と八戸せんべい汁を味わいながら、お屋敷のだんな様気分でえんぶりを鑑賞する贅沢なひとときを過ごすことができます。
【お庭えんぶり】 更上閣
2017年2月17日(金) ①16:00~ ②18:00~ ③20:00~
2017年2月18日(土) ①16:00~ ②18:00~ ③20:00~
2017年2月19日(日) ①16:00~ ②18:00~ ③20:00~
2017年2月20日(月) ①16:00~ ②18:00~ ③20:00~
○料金:2,100円(八戸せんべい汁・甘酒つき、前売りのみ)
更上閣(こうじょうかく)
更上閣(こうじょうかく)は、明治30年頃から大正時代にかけて建築・改築された近代和風建築の邸宅。かつては財閥・泉山家の邸宅で、内外を彩る彫刻や意匠は見応えたっぷり。平成15年(2003)には、国の有形文化財に登録されました。
毎年2月の八戸えんぶり期間中には、八戸せんべい汁と甘酒で体を暖めながら、旦那様気分で八戸えんぶりを鑑賞することができる「お庭えんぶり」が人気です。
更上閣
所在地 青森県八戸市大字本徒士町5番地の4
電話番号 0178-22-2260
営業時間 【利用時間】8:30~17:00
定休日 【休館日】12月29日〜1月3日
料金等 【入館料】無料(施設使用は有料)
八戸の見どころ10選「八戸10の物語」
1、日本一の朝市「朝市から始まる八戸の一日」
日本最大級の巨大朝市「館鼻岸壁朝市」
八戸と朝市
日曜日の朝にだけ出現する”街”「館鼻岸壁朝市」
八戸の中心街の地名には、三日町や八日町といった八戸城下の市日のついた名称が多く見られます。周辺の農村・漁村から運ばれた野菜や魚介が路上で商われ、にぎわいを見せていた市日の名残が、現在も市内各地で行われている朝市の元になったと言われています。
2、昭和薫る横丁「美酒と人情に酔いしれる 八戸の横丁文化」
なるほど昭和の薫りがしますねぇ。かっての岐阜の「柳ヶ瀬」を思い出させてくれます。
「雨の降る夜は 心もぬれる」美川憲一 さんの柳ヶ瀬ブルース の一節です・・・
八戸市中心街に張り巡らされた、8つの横丁。
昭和の風情と美酒・美食を求め、毎夜にぎわいを見せています。
こぢんまりした店内で、肩を寄せ合いながら、ちょっと一杯。
横丁の誕生
古くから港町として栄えた八戸では、漁から戻った海の男たちをもてなす飲食店が発達してきました。中心街の横丁の始まりは、終戦後にさかのぼります。もともとは屋敷町だった場所に、戦地引揚者のためのマーケットの開設、相次ぐ映画館の開館などによって周辺飲食街が発展。このことが、中心街に横丁が誕生するきっかけとなりました。
平成14年(2002)には、東北新幹線八戸開業に伴って「みろく横丁」が誕生し、今や八戸のシンボル的存在に。八戸の横丁文化は市民や観光客、出張で訪れたビジネスマンなどに親しまれており、今夜も狭い路地から人々の笑い声が聞こえてきます。
3、八戸グルメ「北の風土が育む 八戸の旨いもの」
「ヤマセ」がもたらす厳しい気候と、豊かな海の恵みが、
八戸地方の独特な食文化を育んできました。
海の幸・山の幸からあのご当地グルメまで、心ゆくまでめしあがれ。
八戸を代表する郷土料理 「八戸せんべい汁」
鶏だしやサバだしの汁の中に、専用の南部せんべい(おつゆせんべい)を入れて具と一緒に煮込む郷土料理で、八戸地方では古くから食べられてきた「八戸せんべい汁」。
せんべいを煮込むという独特な調理法と、まちおこし団体「八戸せんべい汁研究所」のユニークな活動により、ご当地グルメの先駆けとしてメディアにも取り上げられるようになりました。現在では、お土産用の八戸せんべい汁セットが何種類も販売されているほど。
せんべいが汁を吸い、ほどよい固さが残った「アルデンテ」になったら食べごろです。
ウニとアワビの贅沢なお吸い物 「いちご煮」
ウニやアワビの漁場である八戸沿岸で、漁師たちの豪快な浜料理として生まれたのが、ウニとアワビを煮込んだ贅沢な潮汁「いちご煮」。その名の由来は、お椀に盛り付けたとき、乳白色の汁の中にあるウニが「朝もやの中に霞む野いちご」のように見えるからだとか。口に含むと、豊かな磯の香りが口の中に広がります。
現在では、高級なお吸い物として割烹などで提供されているほか、炊き込みご飯にして食べると美味しい缶詰も贈答用として親しまれています。
4、絶景・種差海岸「海風を感じて種差散策」
市街地から、列車に揺られて15分。
待ち受けるのは、太平洋と多彩な地形が織り成す美しい海岸線。
ウミネコと花々が極上のおもてなし、三陸復興国立公園・種差海岸へようこそ。
松原の日本美
雪の淀の松原から眺める白岩は、まるで水墨画のような美しさ。
大須賀海岸から白浜に続く広大な砂浜を抜け、険しい岩々が連なる田村崎、ひっそりとした深久保漁港を越えると、樹齢100年もの松並木が広がる「淀の松原」(よどのまつばら)。松の木の合間からは、荒々しい海岸線とウミウの糞によって白く変色した「白岩」(しらいわ)が顔を見せ、まるで水墨画のような和の美しさをたたえています。アップダウンのある松並木の遊歩道散策は爽快そのもの。
異国情緒漂う天然芝生地
7~9月の毎週土曜日早朝行われる「種差朝ヨガ」。波音を聞きながら、広大な芝生に身をゆだねれば、これ以上ないリラックス効果が得られます。
淀の松原を抜けると一気に視界が開け、眼下になだらかな起伏の芝生地が広がります。「種差天然芝生地」(たねさしてんねんしばふち)は、種差海岸を代表する景観。海沿いの険しい岩礁とのコントラストが美しい芝生の風景は、まるでスコットランドの海岸のような異国情緒を感じさせます。初夏から秋にかけて緑一色の芝生に彩りを添える、ニッコウキスゲやハマギクなど四季折々の花々も魅力。
波音に耳を傾けながら海を眺めていると、時間が過ぎるのを忘れるほど。芝生に抱かれながら、五感で癒しを体験してみませんか。
5、八戸三社大祭「豪華絢爛 日本一の山車絵巻」
藩政時代より受け継がれる「八戸三社大祭」。
古式ゆかしい神社行列と、雅やかなお囃子とともに現れる華麗な山車が、
八戸の短い夏を熱く、美しく彩ります。
八戸三社大祭とは
およそ300年の歴史と伝統を誇る、国の重要無形民俗文化財「八戸三社大祭」(はちのへさんしゃたいさい)。2016年12月1日には、ユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」への登録が決定しました。
一番の見どころは、おがみ神社・長者山新羅神社・神明宮の三神社の神輿行列と、神話や歌舞伎等を題材に各山車組が制作した27台の山車の合同運行。高さ10m・幅8mにもなる山車が通るたび、沿道では大きな歓声があがります。また、ライトアップされた山車が夜空に浮かび上がり、幻想的な雰囲気を醸し出す夜の運行では、昼とはまた違った雰囲気に。
おがみ神社
塩町附祭組 『大漁を与ふ天照皇大神と七福神』
町内ごとに作られる、八戸三社大祭の山車。精魂込めて作り上げた山車は、祭りが終わると解体され、翌年は題材を変えて作り直されるため、同じ山車は二つとありません。このページでは、八戸三社大祭2015における、三社の一つ・おがみ神社の氏子町内の山車を紹介します。
長者山新羅神社
八戸共進会山車組 『龍虎の戦い川中島合戦』
町内ごとに作られる、八戸三社大祭の山車。精魂込めて作り上げた山車は、祭りが終わると解体され、翌年は題材を変えて作り直されるため、同じ山車は二つとありません。このページでは、八戸三社大祭2015における、三社の一つ・長者山新羅神社の氏子町内の山車を紹介します。
神明宮
賣市附祭山車組 『西遊記』
毎年7月31日から8月4日までの5日間、八戸のまちが独特の熱気に包まれ、期間中の人出は100万人にものぼります。
町内ごとに作られる、八戸三社大祭の山車。精魂込めて作り上げた山車は、祭りが終わると解体され、翌年は題材を変えて作り直されるため、同じ山車は二つとありません。このページでは、八戸三社大祭2015における、三社の一つ・おがみ神社の氏子町内の山車を紹介します。
※八戸三社大祭につきましては、桜の花が咲くころに改めてご紹介いたします。
6、八戸えんぶり(今回ご紹介しております)
7、八戸の名品「先人の知恵が産んだ八戸の逸品」
厳しい北国の暮らしの知恵から生まれ、
時代を越えて受け継がれてきた逸品からは、
八戸の人々の素朴な人柄が伝わってきます。
南部の伝統工芸品「八幡馬」
約700年の歴史をもつといわれる郷土玩具の一つ。もともとは農閑期の副業として作られていた馬の木工品が、櫛引八幡宮の例祭のお土産として売られるようになり、「八幡馬」(やわたうま)と呼ばれるようになったと言われています。
華やかな模様は、この地方の農村で嫁入りする際の乗馬の盛装を表したもの。日本三駒のひとつにも数えられ、福を呼ぶ馬として、結婚や新築などのお祝いや記念品としても親しまれています。
八幡馬はお土産として販売されているほか、八幡馬の絵付け体験をすることもできます。
くらしの知恵から生まれた美①「南部裂織」
くらしの知恵から生まれた美②「南部菱刺」
八戸地方の定番おやつ「南部せんべい」
南部杜氏のわざが息づく八戸の「地酒」など名品、名物は沢山あります。
8、八戸歴史探訪「縄文と南部のロマン薫るまち」
縄文時代から江戸時代、そして現在に至るまで、
八戸はこの地方の拠点として栄えてきました。
その歴史や文化は現在の八戸にも脈々と受け継がれています。
八戸の縄文文化
およそ2万年前、旧石器時代から人が住んでいたと言われる八戸地方。縄文時代には、縄文時代後期を代表する是川遺跡や風張遺跡などから発掘された数多くの出土品、大規模な集落跡が示すとおり、多くの人々が暮らし、繁栄したと考えられています。
国宝「合掌土偶」
国宝「合掌土偶」をはじめとする芸術性の高い出土品が多いことも特徴。出土品は八戸市埋蔵文化財センター是川縄文館に展示され、古の記憶を現在に伝えています。(※改めてご紹介できればと思います)
9、南郷の田舎風情「里山の四季、日本の原風景」
里山の風情が残る南郷地区。
まちの喧騒を離れ、ありのままの四季に身をゆだねれば、
田舎ならではの贅沢さに出会うことができるかも。
里山の暮らし
八戸市南郷地区の魅力は、自然豊かな田園空間。のどかで美しい里山の自然と共に生きる、昔ながらの暮らしが息づいています。
廃校になった小中学校の校舎を活用した「山の楽校」は、そんな昔の暮らしを体験できる施設。そば打ち、炭焼き、豆腐・味噌づくり、ぞうり編み、自然農法による野菜づくり…小さな木造のぬくもりあふれる校舎で、地元の人々から昔のことを昔のままに教わるのが、南郷流のおもてなし。
「南郷歴史民俗資料館」に展示されている、ダムに沈んだ世増(よまさり)地区の古民家も、過去の暮らしを現在に伝える貴重な資料。現代の喧騒を離れて、昔の人々の声に耳を傾けてみませんか。
10、産業観光「八戸の礎から新たな魅力へ」
北東北を代表する産業都市・八戸。
八戸の発展を縁の下から支えてきた産業が、
新たな八戸の魅力として輝き始めています。
江戸時代から続く二つの老舗酒蔵
八戸地方は、高い技術をもつ南部杜氏と名水の存在により、酒造りの盛んな土地柄でした。現在でも、江戸時代から続く二つの酒蔵が、品質の高い酒を造り続けています。
一つは、安永4年(1775)創業の「八戸酒造」。地元の漁師町で愛されている辛口酒『陸奥男山』と、華やかな吟醸香とさわやかな甘みが女性たちにも支持されている『陸奥八仙』の二大銘柄が人気です。
もう一つは、天明6年(1786)創業の「八戸酒類八鶴工場」。南部氏の家紋「向かい鶴」と、八戸の「八」を掛け合わせて命名された『八鶴』は、その技術力の高さが各鑑評会などにおいて評価されています。 二つの酒蔵では見学も受け付けており(要予約)、蔵中に広がる酒の香りが、南部のものづくりの奥深さについて思い起こさせてくれます。
コラム「八戸屋形船『新井田丸』」
八戸の産業を象徴する八戸の海は、4つの景色に変化します。1つ目は、全国有数の水揚げを誇る漁港。2つ目は、自然豊かな三陸復興国立公園・種差海岸。3つ目は、北東北有数の工業地帯。四つ目は、造船所や商業施設。 このように多様な顔をもつ八戸の海の景色を、美味しいお酒と料理を堪能しながら楽しむことができるのが、東北でも珍しい屋形船「新井田丸」。
工業地帯と漁港が同居する八戸港の様々な景色を、屋形船から満喫してみませんか。
協力
八戸市まちづくり文化スポーツ観光部/観光課
〒031-8686 青森県八戸市内丸一丁目1番1号(市庁別館6F)
TEL. 0178-46-4040 FAX. 0178-46-5600 Mail:kanko@city.hachinohe.aomori.jp
日原もとこ氏(まんだら塾塾長)
東北芸術工科大学名誉教授、アジア文化造形学会会長、風土・色彩文化研究所主宰
皆様のご協力に感謝いたします。 鎹八咫烏 記
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