2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックに向け外国人観光客の増加がマスコミにおいてもよく取り上げられていますが、イメージだけで、その実態があまりよくわかりませんでした。
このたび国土交通省・観光庁による【訪日外国人消費動向調査】
平成29年1-3月期の調査結果(速報)が発表され、確実に外国人旅行者数や消費額が増加していることがわかりますので、紹介いたします。
~ 訪日外国人旅行消費額は前年同期比4.0%増の9,679億円に~
○ 平成29年1-3月期の訪日外国人旅行消費額は9,679億円。
前年同期(9,305億円)に比べ4.0%増加。
○ 訪日外国人1人当たり旅行支出は14万8,066円。
前年同期(16万1,743円)に比べ8.5%減少。
< 調査結果の概要 >
1.訪日外国人全体の旅行消費額 【図表1】
平成29年1-3月期の訪日外国人全体の旅行消費額(速報)は9,679億円と推計され、前年同期
(9,305億円)に比べ4.0%増加。
韓国、タイ、米国などで訪日外国人旅行消費額が前年同期に比べ増加し、全体を押し上げた。 (注)訪日外国人旅行者数は654万人であり、前年同期(575万人)に比べ13.6%増加。
注) 出典:日本政府観光局(JNTO)
平成29年1月までは暫定値、平成29年2-3月は推計値
を使用している。
本資料に掲載している平成29年1-3月期の数値は、全て
速報値であり、今後改訂される可能性がある。
2.訪日外国人1人当たり旅行支出 【図表2・図表3】
訪日外国人1人当たり旅行支出は14万8,066円で、前年同期(16万1,743円)に比べ8.5%減少
した。
国籍・地域別にみると、スペイン(24万9千円)、オーストラリア(24万1千円)、中国(22万5千円)
の順で高い。
注)出典:日本政府観光局(JNTO)「訪日外客数」
平成29年1月は暫定値、同年2-3月は推計値を使用している。
3.国籍・地域別にみる訪日外国人旅行消費額 【図表4】
国籍・地域別に訪日外国人旅行消費額をみると、中国が3,718億円(構成比38.4%)と最も大き い。次いで、台湾1,334億円(同13.8%)、韓国1,180億円(同12.2%)、香港801億円(同8.3%)、 米国463億円(同4.8%)の順となっており、これら上位5カ国・地域で全体の77.4%を占める。
4.費目別にみる訪日外国人旅行消費額 【図表5・図表6】
費目別に訪日外国人旅行消費額の構成比をみると、買物代が38.7%と最も多く、次いで宿泊料金
(26.3%)、飲食費(19.8%)の順で多い。
前年同期に比べ、宿泊料金と飲食費の構成比が増加し、買物代の構成比が減少した。
5.費目別にみる訪日外国人1人当たり旅行支出 【図表7】
訪日外国人1人当たり旅行支出を費目別にみると、買物代が5万7千円と最も高く、次いで宿泊料金 (3万9千円)、飲食費(2万9千円)の順で高い。
宿泊料金は欧米豪で高い傾向がみられ、特にオーストラリア(9万4千円)やスペイン(8万7千円)
で高い。娯楽サービス費はオーストラリア(2万7千円)が最も高く、買物代は中国(12万円)が最も
高い。
※ご参考になれば幸いです。
観光庁ビジョン
開かれた観光庁~省庁再編後はじめて設置された「庁」として、霞が関に新しい風を吹き込みます~
観光庁は、平成20年10月1日に発足しましたが、発足に当たっては、「従来の枠にとらわれない、いわゆる役所らしくない役所になるべき」などの期待が寄せられています。
また、平成13年1月の省庁再編後はじめて設置される「庁」として、新組織にふさわしい、新しい意識と組織文化を創造していくとの決意から、「観光庁ビジョン」を策定しました。
本ビジョンは、観光庁の理念と行動憲章の2部構成となっています。このうち、行動憲章については、5つの項目を<観光庁5か条>として定めています。
また、携帯用のカードを作成し、職員ひとりひとりが常に<観光庁5か条>を忘れずに業務を遂行していくこととしています。
観光庁では、本ビジョンに基づき、「開かれた観光庁」を合言葉に、「住んでよし、訪れてよしの国づくり」に取り組み、観光立国の実現を目指してまいります。
日本版DMOとは?
日本版DMOは、地域の「稼ぐ力」を引き出すとともに地域への誇りと愛着を醸成する「観光地経営」の視点に立った観光地域づくりの舵取り役として、多様な関係者と協同しながら、明確なコンセプトに基づいた観光地域づくりを実現するための戦略を策定するとともに、戦略を着実に実施するための調整機能を備えた法人です。
このため、日本版DMOが必ず実施する基礎的な役割・機能(観光地域マーケティング・マネジメント)としては、
(1) 日本版DMOを中心として観光地域づくりを行うことについての多様な関係者の合意形成
(2) 各種データ等の継続的な収集・分析、データに基づく明確なコンセプトに基づいた戦略(ブランディング)の策定、KPIの設定・PDCAサイクルの確立
(3) 関係者が実施する観光関連事業と戦略の整合性に関する調整・仕組み作り、プロモーション
が挙げられます。
また、地域の官民の関係者との効果的な役割分担をした上で、例えば、着地型旅行商品の造成・販売やランドオペレーター業務の実施など地域の実情に応じて、日本版DMOが観光地域づくりの一主体として個別事業を実施することも考えられます。
〈参考:次回の登録について〉
本件は、本年4月10日までに申請があったもののうち、登録要件を満たしていると認められるものを登録しております。 次回の登録を希望される方におかれましては、6月10日までに申請ください。次回の公表時期は7月上旬を予定しております。 申請方法等については、観光庁 観光地域振興部 観光地域振興課 TEL:03-5253-8328にてご確認ください。
「DMOネット」の概要
全国各地域において、日本版DMOの形成に向けた取組が活発化している一方で、観光地域のマネジメントやマーケティングに関するノウハウや人材の不足といった課題を抱えている地域も少なくないことから、こうした課題の解決を情報面から支援するため、観光地域のマネジメント・マーケティングを行うための支援システム・ツールである「DMOネット」を開発し、このたび、日本版DMOの形成・確立を目指す地域への提供を開始いたしました。(https://www.dmo-net.jp/)
実際に「DMOネット」の各種機能をご利用いただくためには、事前に日本版DMO候補法人として観光庁に登録することが必要です。
日本版DMOの未登録の観光協会、団体の皆様6月10日が締め切り日ですお気を付けください。
協力
観光庁 〒100-8918 東京都千代田区霞が関2-1-3
電話:03-5253-8111(国土交通省代表)
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