旧伊藤伝右衛門邸は明治期に建てられ、大正期、昭和初期に増築された、近代和風建築物です。土地7,568.5平方メートル(約2,293坪)建物床面積延べ1,019平方メートル(約309坪)その粋を凝らした豪邸は広大な庭園とともに歌人柳原白蓮が日常起居した建物として飯塚市内に残る数少ない石炭遺産であり「炭鉱王伊藤伝右衛門」の功積を伝える唯一の文化遺産です。
建物の見所は和洋折衷の調和のとれた美しさ。アールヌーヴォー調のマントルピース、イギリス製のひし形のステンドグラスのある応接間、一畳たたみを敷き詰めた長い廊下等、様々な芸術的技法を取り入れた当時先進的だった建築技術や、繊細で優美な装飾を随所に見ることができます。(福岡県飯塚市幸袋300番地)
室町時代、茶の湯釜として全国に名を馳せた芦屋釜。現在、園内の工房においては、鋳物師達がその復興に取り組んでいる。また、室町期の芦屋釜などを展示した資料館、気軽にお抹茶をいただける立礼席、日本庭園、茶室などがある。2月は梅、4・5月はつつじがきれい。(福岡県遠賀郡芦屋町山鹿1558-3)
博多織は先染めの絹織物。繊細、華美で独特の張りをもち、一度締めると緩みにくい優れた実用性がある。鎌倉時代に博多商人・満田弥三右衛門が宋に6年間滞在し、織物、朱焼、そうめん、じゃこう丸などの製法を習得し、博多に戻った後、織の技法あけは家伝とし、広東織と称して独自の技法を加えながら代々伝えていった。黒田長政が博多織を毎年幕府へ献上したことから「献上博多」とも呼ばれている。昭和51年に国の伝統工芸品に指定されている。(福岡市博多区奈良屋町5-10)
民芸陶器として約350年の歴史を持つ小石原焼は、日本で最初に伝統工芸品に指定された。飛びかんな、はけ目といった技法が特徴。小石原焼伝統工芸会館(福岡県朝倉郡東峰村小石原730-9)では、小石原焼の歴史や44軒の窯元のプロフィール、新作や代表作が展示されている。また、陶器づくりの体験コーナーもあり人気を呼んでいる。5月・10月には春と秋の民陶祭が開催され割引価格で購入できる。(しゃくなげ、紅葉の時期などにもイベント有)
約200年の伝統をもつ八女提灯は、全国一の名産地を誇る。竹、和紙、漆、木ろう、木材といった材料を使い、それぞれの工程において巧みな伝統技術が用いられる。また、「涼み提灯」、「絹張り提灯」などに描かれた山水花鳥の絵付けは全て手がきによるものである。提灯の種類は多く3000種にものぼるといわれる。 国指定伝統的工芸品
福岡では、約800年前の鎌倉時代から、寺社などで素焼きの人形を愛でる習慣があったという。博多人形の始まりは慶長5年(1600年)。黒田長政の筑前入国に伴って多くの職人が集められたころに誕生し、江戸時代後半には正木宗七や中のノ子吉兵衛、白水武平といった名工が活躍、九州一円や瀬戸内海方面で売られるようになったという。明治以降は、作家たちが近代的な人形を生産し、パリやセントルイスなど国際的な展覧会へも出品。高評価を得て、日本を代表する人形として世界に知られるようになり、海外への輸出も始まった。今では約100人の職人たちが、伝統の技を継承しつつも新しい可能性にも挑戦している。 所在地 〒812-0023 福岡市博多区奈良屋町4-16 (博多人形商工業協同組合)
平成30年度伝統的工芸品月間国民会議全国大会の開催地を「福岡県」に決定しました。
伝統的工芸品の普及を推進する「伝統的工芸品月間推進会議(議長:三村 明夫 日本商工会議所会頭)」が開催され、平成30年度伝統的工芸品月間国民会議全国大会について審議した結果、「福岡県」で開催することを決定しました。
昨年の福井大会の会場の様子
1.趣旨
経済産業省では、伝統的工芸品に対する国民の理解とその一層の普及を目指して、昭和59年から毎年11月を伝統的工芸品月間と定め、全国各地において普及啓発事業を実施しております。
その普及を推進する「伝統的工芸品月間推進会議」が5月17日に経済産業省において開催され、平成30年度の伝統的工芸品月間国民会議全国大会を福岡県で開催することに決定しました。
2.平成30年度伝統的工芸品月間国民会議全国大会開催概要
主催 経済産業省、伝統的工芸品月間推進会議、一般財団法人伝統的工芸品産業振興協会、開催都道府県伝統的工芸品月間推進協議会、日本伝統工芸士会
開催時期 平成30年11月1日(木曜日)~4日(日曜日)
開催地 福岡県福岡市等
事業内容 記念式典(伝統的工芸品産業功労者等表彰等)、伝統工芸ふれあい広場(全国の伝統的工芸品の製作体験)、全国くらしの工芸展(全国の伝統的工芸品の展示販売) 等
(参考)本年度の伝統的工芸品月間国民会議全国大会「東京」
開催時期 平成29年11月2日(木曜日)~6日(月曜日)
開催場所 東京都千代田区 東京国際フォーラム等
江戸鼈甲は、タイマイの甲羅を原料として、独自の鼈甲の張り合わせ技術を用いた工芸品。江戸期の関東地方においては、盛んに和装品が製造されており、現在では和洋装飾品、眼鏡等が製造されています。
東京アンチモニーは、鉛・アンチモン・錫の合金であるアンチモニーを原料とした鋳物製品であり、明治初期に東京の地場産業として技術が確立しました。繊細な模様や彫刻を活かし、装飾品、賞杯、置物等が製造されています。
仙台箪笥は、江戸時代末期以降、仙台藩の地場産業として成長しました。木目が浮かび上がる木地呂(きじろ)塗りに豪華な金属製の飾り金具が施されていることが特徴です。
お問い合わせ
製造産業局生活製品課伝統的工芸品産業室
電話:03-3501-1511(内線:3897~8)
03-3501-3544(直通)
※掲載写真は、福岡県の工芸品と平成28年11月に福井県越前市で行われた「KOUGEI-EXPO」第33回伝統的工芸品月間国民会議全国大会 福井大会の会場の様子です(昨年11月5日開催予告を当サイト内にて紹介ご覧下さい。下記トップ写真が目印です)
次代を担う若手職人の作品を特集。伝統工芸職人塾生や伝統工芸青年会などの若い感性で創意工夫を凝らした作品
協力(順不同)
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
(公社)福岡県観光連盟 〒812-8577 福岡市博多区東公園7-7 TEL:092-645-0019
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