弁天島を舞台に繰り広げられる灯りの競演。漆黒の闇にロマンティックな世界が浮かび上がります。
威勢よく海中を進キリコ
夏の夜空を焦がす松明
キリコと花火
かがり火が夜空を焦がす 悲恋伝説がルーツの火祭り
年に一度の恋人たちの逢瀬
能登内浦に位置し、穏やかな海が広がる能登町恋路海岸。「恋路」の名は、この地に伝わる悲恋の物語に由来します。いつの時代からか、恋人たちの霊を慰めようと、村人がかがり火をたいたのが恋路火祭りの始まりといわれています。
祭りの日、男女に見立てた大小2基のキリコが恋路海岸へ。若衆達はキリコを担いで海に入り、沖に浮かぶ弁天島に向かって勢いよく進みます。島の真上に花火が打ち上がるといよいよ活気づき、キリコが海中で威勢よく乱舞します。花火を背景にした海中のキリコはとても幻想的で、美しい光景が広がります。
「油モノ」と呼ばれる仕掛け花火は見逃せない。
<恋路に伝わる伝説(「能登名跡志」より)>
多田の里の女と木郎の里の男が毎夜会っていた。男は磯伝いにたどり、女は月の出ない夜には岩の端でかがり火をたいて待っていた。ところが他に横恋慕する男がいて、女を縛り、かがり火を所を変えて焚いたので、会いに来た男はあやまって磯の深みに沈んで死んだ。女も後を追って投身した。恋人同士の霊を慰めるため、村人がこぞって浜辺にかがり火を焚いたのが始まりとされている。
恋人たちの海岸「恋路海岸」
<恋路火祭り>
伝説ゆかりの観音坂を下りてきた大小2本のキリコが威勢よく海の中を練りまわる。この土地独特の油物と呼ばれる仕伝説ゆかりの観音坂を下りてきた大小2本のキリコが威勢よく海の中を練りまわる。この土地独特の油物と呼ばれる仕掛け火も披露され、観衆を喜ばせる。恋路の海に伝わる悲恋の二人を慰めるかのように、沖に浮かぶ弁天島に設けられた大松明が海を赤く染めて燃えはじめると、若者たちは竹ざおにつけた松明を揺らして、美しい火の輪を描き、恋路という名にふさわしいロマンあふれる世界を演出する。掛け火も披露され、観衆を喜ばせる。恋路の海に伝わる悲恋の二人を慰めるかのように、沖に浮かぶ弁天島に設けられた大松明が海を赤く染めて燃えはじめると、若者たちは竹ざおにつけた松明を揺らして、美しい火の輪を描き、恋路という名にふさわしいロマンあふれる世界を演出する。
夜の海に浮かぶ灯りの競演
弁天島の赤い鳥居の前に2基のキリコが置かれると、恋路地区独特の「油モノ」と呼ばれる仕掛け火が燃え上がります。油モノは毎年異なる言葉を仕込んでつくられ、どんな文字が現れるのか想像するのも楽しみのひとつです。
松明や仕掛け火が織りなす炎のページェント
油モノは毎年異なる言葉を仕込んでつくられ、どんな文字が現れるのか想像するのも楽しみ
やがて、若衆たちが竹ざおにつけた小松明を揺らしながら回すと、美しい火の輪が無数に描き出され、恋路の名にふさわしいロマンティックな世界が演出されます。次いで、大松明に点火。その瞬間、大松明は空を焦がさんばかりに燃え上がります。燃え盛る炎に鳥居とキリコが浮かび上がる光景は、まるで錦絵のよう。周囲にたくさんの光の輪が乱舞する中、祭りは華やかに幕を閉じます。
※能登町のキリコ祭りは、今後開催順に掲載いたします。
協力(順不同)
日本遺産「灯り舞う半島 能登〜熱狂のキリコ祭り〜」 活性化協議会
(石川県観光企画課内)
〒920-8580 石川県金沢市鞍月1-1 Tel.076-225-1542
能登町ふるさと振興課 〒927-0432 石川県鳳珠郡能登町字宇出津新1字197番地1 TEL:0768-62-8532
石川県観光連盟 〒920-8580 金沢市鞍月1丁目1番地 電話番号:076-201-8110
一般社団法人 能登半島広域観光協会 事務局
石川県七尾市三島町70-1 七尾産業福祉センター1階 TEL.0767-53-7767
文化庁 〒100-8959 東京都千代田区霞が関3丁目2番2号 電話番号(代表)03(5253)4111
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