刈谷市を代表する「天下の奇祭」。‘万燈’(まんど)とよばれる高さ約5メートル、重さ約60キロの竹と和紙で作られた張子人形を若衆が一人で担ぎ、笛や太鼓のお囃子に合わせて舞い踊ります。その光景は、まさに「ジョジョの奇妙な冒険」のスタンド(幽波紋)が出現したかのようである。
愛知県の無形民俗文化財に指定されている「刈谷万燈祭(かりやまんどまつり)」は、刈谷市銀座にある秋葉社の祭礼で、火難防除・町内安全を祈願する祭りです。「天下の奇祭」と呼ばれ、刈谷を代表する夏祭りです。例年、2日間合わせて10万人以上の観客が来場します。
また、夏祭りにはつきもので、大人も子供も楽しめる露店も約20店ほど出店し、賑わいを添えます。
期間: 2017年7月29日(土)~2017年7月30日(日)
開催場所: 市内中心部 秋葉社周辺
秋葉社
由緒
社伝に宝暦4年(1754)土井大隅守利信の代に建立といわれています。天保13年(1842)5、6、7月に渉り大旱魃となり、土井淡路守利祐は家老津田新十郎を遣わし雨乞い新十郎17日間日参し、別当梅心和尚三食火断ち、火の物をさけ水にて蕎麦粉をかき祈祷7日満願の日遂に雨が降りました。津田氏礼金百疋を奉納百姓一同慶び、台所の行燈を持ち出し振りかざして踊りました。これより後毎年の祭礼には角万燈に囃子台を引出して祭る、世に万灯(まんど)祭といいます。明治制度改めにより松秀寺と分離し独立の神社となりました。明治6年5月、据置公許となりました。昭和34年9月の伊勢湾台風により倒壊し、仮拝殿でしたが同58年造営再建しました。
刈谷市を代表する「天下の奇祭」。‘万燈’(まんど)とよばれる高さ約5メートル、重さ約60キロの竹と和紙で作られた張子人形を若衆が一人で担ぎ、笛や太鼓のお囃子に合わせて舞い踊ります。
刈谷万燈祭の歴史
宝暦6年(1756年)に建立された秋葉堂(現在の秋葉社)は、火伏せの神として信仰を集め、祭礼が行われていました。古文書の「刈谷町庄屋留帳」によると、安永7年(1778年)の祭礼に笛や太鼓にあわせて万燈が登場したとの記述が見られ、現在ではこれを起源とし、昭和の初期頃から「万燈祭」と称されるようになりました。また、嘉永5年(1852年)には、秋葉社においての雨乞い祈願に万燈が登場したとの記述も見られ、後の語り草となるほどの御利益があったとのことから、雨乞い祭りとしても古くから言い伝えられています。
歴代の万燈
刈谷万燈祭の現在
現在の祭礼は、7月最終土曜日と翌日の日曜日の2日間開催され、1日目を「新楽(しんがく)」、2日目を「本楽(ほんがく)」と呼びます。「新楽」では氏子町の7町(銀座、司町、新栄町、寺横町、東陽町、広小路、広小路五組)に加え、市内の企業や地区の万燈も参加し盛大に行われ、10数基の大万燈と多数の子ども万燈が市内を練り歩きます。また、「本楽」では氏子7町の万燈が秋葉社の境内で舞を奉納します。この「万燈」ですが、竹と和紙で作られた張子人形を色鮮やかに彩色したもので、多くは歌舞伎絵や武者をかたどっています。大きなものでは高さ約5メートル、幅約3メートル、重さ約60キロにもなり、これを若衆が一人で担ぎ、笛や太鼓のお囃子に合わせ舞います。
刈谷市を代表する「天下の奇祭」。‘万燈’(まんど)とよばれる高さ約5メートル、重さ約60キロの竹と和紙で作られた張子人形を若衆が一人で担ぎ、笛や太鼓のお囃子に合わせて舞い踊ります。
刈谷万燈祭見どころポイント
日が沈み色鮮やかで巨大な万燈に火が灯され、真夏の宵闇に浮かぶ万燈が舞い踊る様子は、実に勇壮で、見る人の心を魅了します。また、角万燈に備えた太鼓を打ち鳴らし、笛の音も鳴り響き、一連が50人程度となり万燈の舞を一層盛り上げます。まさに「天下の奇祭」と呼ぶにふさわしい祭りです。
「大万燈」は毎年新しいものを竹と和紙を使って製作します。各町内・企業の皆さんが思いを込めて、何ヶ月も前から取り掛かる力作揃いです。細かいところまで手が加えられ、遠くから見ても、近くから見ても、迫力と緻密さが感じられます。祭りに参加している若衆達もとても盛り上がっています。伝統と新しい力が融合し、これからも発展し続ける祭りにぜひご参加してみてください。
刈谷の夏祭り 刈谷わんさか祭り・花火大会
期間:2017年8月18日(金)~2017年8月19日(土)
刈谷市総合運動公園で開催されるお祭りで、刈谷の代表的な夏祭りの1つです。様々なイベントから成り立っており、19日(土)夕方から始まる花火大会と合わせると毎年約15万人以上の来場があります。
市民盆おどり大会を前夜祭として18日に開催し、本祭は19日に開催します。
※花火大会は19日(土)午後7時~
昼間は子どもたちに人気のキャラクターショーや地元の伝統芸能、体験型アトラクションなど様々な遊びや楽しみがあります。きっとお気に入りのイベントが見つかるはずです。また、例年200店を超える露店・飲食ブースがたくさんの「食」を提供します。
夕方からは、わんさか祭りのフィナーレとして花火大会を開催します。多くの花火が打ち上げられ、音楽に合わせて打ち上げられるスターライトシンフォニーやスターマインなどが夜空を彩ります。刈谷の花火は打ち上げ場所が観覧場所に近く、目の前で打ち上がるスターライトシンフォニーはとても迫力があります。広い園内にゆっくりと座って観たり、露店コーナーを食べ歩きしながらご覧いただくこともできますので、お好みに合わせてお楽しみください。
会場周辺には駐車場はありません。来場の際は公共交通機関(名鉄本線「富士松駅」または「一ツ木駅」下車徒歩約20分)、または無料シャトルバスをご利用ください。
豊田佐吉翁銅像
豊田佐吉翁の旧友・久保田長太郎氏が刈谷市に寄贈し、市が亀城公園内に建てた胸像。豊田式自動織機を発明した佐吉翁が、大正12年、同機を据え付けた試験工場をこの地に建設したことがきっかけとなって、刈谷は工業都市として大きな発展を遂げました。
協力
刈谷市観光協会 ・刈谷万燈保存会〒448-8501 愛知県刈谷市東陽町1丁目1番地
(刈谷市役所文化観光課内)TEL 0566-23-4100
0コメント