ZIPANG TOKIO 2020「~神話の源流への旅~ 対馬と神社について(寄稿文その1) 西 護」

韓国展望台

韓国釜山まで49.5kmです

夜になると釜山港を走る車のヘッドライトが見える

対馬の漁火、海一面に宝石が煌めく

小茂田浜神社

小茂田浜神社境内の「元寇奮戦図」

首塚のある元寇の主戦場(ここから上陸)

「小茂田浜神社大祭」子ども相撲。文永の役(1274年)で元軍に敗れた宗助国は軍神となり、毎年11月12日に士族の末裔が伝来の鎧に身をかためて小茂田浜に集い、神主が海に向かって鏑矢を放つ「鳴弦の儀」が行われるようになったことから、この日に行われている。

椎根の石屋根は保存地区として日常生活の中で活かされている

高床式平柱の椎根の石屋根(貴重品倉庫として使用、室内は三室に区切られている)

対馬乗り合い船(日常のバスや車の足代わり)海の風にはマイナスイオンが含まれているので、大変にリラックスできる。当時、週に2回位?釜山行きの船が出ていたように記憶しています。(改めて調べてみます)

対馬は伊勢志摩と同じようにリアス式海岸、いにしえの海人たちの活躍が目に浮かぶ。


日本の原風景「対馬」

お隣、朝鮮半島との国境の都市「対馬」と言われるように、当サイト本拠地の名古屋から東京、大阪へ行くよりも対馬から韓国・釜山への距離のほうが遥かに近く、何と釜山港まで49.5km、オリンピックでマラソン選手が走る距離とあまり変わりがないのです。

椎根の石屋根の住宅建築を実際に自分の目で見たくなり訪ねたのは、日本でバブル景気が起こる直前の昭和60年初めの頃でした。その日は、運がよく小茂田浜神社の祭礼の日だったのです。厳原のバスセンターから乗車したバスを降りると(ついお祭りにつられて目的地の手前で下車してしてしまいました。)目指す神社へ行く道には大勢の村人たちに交じって、不思議な出会いが待ち受けていたのです!其処には選りにも選って、名古屋からの観光バスが停車しているではありませんか!私はこの光景にまさか?と思いながら、下りてくる人に訊ねると、何と、名古屋文化センターの企画「対馬の歴史・元寇の役を訪ねるツアー」参加者で中高年受講者グループの方々でした。私も名古屋から来たからと、親戚気分でちゃっかり地元のガイドさんの説明を聞くことができたという訳です。(笑)この時ほど地元意識の強い名古屋人をありがたく思ったことはありませんでした。神社には沢山の幟りが立ち、隣の入り江には透明で瓜のようなガラスの漁火をつるした沢山の漁船が停泊しており、風が吹くと何とも心地よい音がしたような気がしました。ふと前夜観た漁火の漁船は、ここから出ているのかと思ったのです。観光客と一緒に神社にお参りして、元寇の役で敵兵が上陸した浜を見学し、神社での奉納少年相撲を応援していると、地元のガイドが親切に、椎根の石屋根住居群を観るのであれば、早く行かないとあと1本しかない厳原行きの帰りのバスに乗り遅れますよと教えてくれます。慌てた私はそこからカメラバッグを担いで猛ダッシュ!もう汗だくの決死行により何とか目的を達成できたのです。そして…その夜は前日と同じお寺に泊めていただき、翌日には韓国展望台から釜山港が見たいと、バス、船、タクシーを乗り継ぎ、北の国民宿舎に宿をとったのです。こうして書き綴っていくうち、あれから32年も経っていたとは…いつしか忘れていた記憶が甦ってきたのです。その窓から観える漁船の漁火を一晩中写真撮影していた自分、なんとも言えぬ郷愁…いや哀愁というべきか…

今回ご寄稿いただいた、一般社団法人 対馬観光物産協会 西 護 事務局長には、ユネスコの世界記憶遺産に「朝鮮通信使」登録が決定し記事を当サイトで紹介した時、対馬市役所さんと共に大変にお世話になりました。その時にご提供いただいた資料等や直接お電話でのヒヤリングで、対馬の観光は勿論のこと、特に歴史、史跡、神社にお詳しいことを知り、今回ご無理を申し上げ「対馬と神社」についてご寄稿いただくこととなりました。

先ほど述べましたように対馬には30年以上前に数回訪ねたこともあり「日本の原風景」を感じることのできる島として読者の皆様も今回の寄稿文をご参考に、是非訪ねられることをお勧めいたします。

以下、寄稿文をご紹介いたします・・・

鎹八咫烏 (「斎王」の伊勢の国 明和町観光大使 )記                                                        



はじめに ~対馬と神社について~

 対馬(つしま)は、九州本土と朝鮮半島の間に浮かぶ面積約710平方km (属島含む)の大きな島ですが、面積の89%は山地であり、全島が岩がちで、 農耕地は1%ほどしかありません。朝鮮半島までの距離は49.5kmしかなく、 国境の島と称されています。  魏志倭人伝に「南北に市糴(してき。米を買う=交易を行う)す」と描写さ れた対馬の海洋民は、島の中央に広がる浅茅湾を利用しつつ、航海術を駆使し、 大陸と日本列島の間を移動していました。  その活動が日本列島に金属器・文字・仏教などの大陸文化を伝えましたが、 対馬海峡は危険に満ちており、対馬に海神信仰が定着したのもごく自然な成り 行きだったのでしょう。また、政祭一致の時代、中央の政治にも大きな影響を 与えた古代の占いの技術・亀卜(きぼく)も早くから伝わっていました。

平安時代に編纂された『延喜式(えんぎしき)』に記載された神社(官社、 いわゆる式内社)が九州全体で98社ありますが、うち約3分の1にあたる29社 が対馬に集中し、九州最多となっています。(壱岐の24社を加えると、両島 で九州の半数を超えます)  式内社の多さは、対馬がかつて中央の政治にも大きな影響を与える占いの知 識・技術の中心地であり、大陸航路の拠点であると同時に国防の最前線として、 当時の朝廷から非常に重要視されていたためと考えられています。  時代が下って江戸時代の対馬藩三代藩主・宗 義真(そう よしざね)の調査 による島内の神社数は455社(祠がない聖地崇拝などは除く)で、平成29年3 月現在、神社庁に登録されている島内の神社は130社(境内にある小さな神社 をふくめると約200社)です。  神社合祀などでかなり減少したとはいえ、登録外の神社や小さな祠などを含 めると今でも相当な数・密度になり、古代から現代に至るまで、対馬はまさに 神々の島だったのです。  ただ、島内のいたるところで神社・鳥居が目に付くにもかかわらず、由緒書 きなどの説明板がほとんどなく、訪問者が情報を得るのが困難であるため、神 社パンフレットの作成を企画しました。

 合わせて、この度「ZIPANG TOKIO 2020」編集長 早川昌直氏からの要請で、作成した神社パンフレットの内容を軸に当ウェブサイト「ZIPANG TOKIO 2020」へ寄稿することとなりました。
神 社パンフレットの作成にあたっては、文献やインターネットの情報をもとに、島内の神社の調査を行いましたが、無人島に祭られている神社などもあり、すべてを確認することはできませんでした。それらを訪問するのは今後の楽しみにとっておきたいと思います。  皆様が対馬の神社・神話世界をめぐることを願っています。その際、この拙 い寄稿文が助けになれば、望外の喜びです。

                   一般社団法人 対馬観光物産協会 事務局長 西 護


和風建築が目印の一般社団法人 対馬観光物産協会は対馬のあらゆる観光・物産情報を提供してもらえる拠点です。いつでもご相談ください。

胡禄神社(上対馬町琴)


掲載が大幅に遅れて日をまたいでしまいました、今号はご挨拶のみとして明日以降から対馬の神社を紹介いたします。


協力(順不同)

 (一社)長崎県観光連盟 長崎県文化観光国際部観光振興課
〒850-0035 長崎市元船町14-10橋本商会ビル8階 TEL.095-822-9690

一般社団法人 対馬観光物産協会 〒817-0021 長崎県対馬市厳原町今屋敷672番地1
観光情報館 ふれあい処つしまTEL.0920-52-1566

ZIPANG TOKIO 2020

2020年、東京でオリンピック・パラリンピックが開催されます。 この機会に、世界の人々にあまり知られていない日本の精神文化と国土の美しさについて再発見へのお手伝いができればと思います。 風土、四季折々の自然、衣食住文化の美、伝統芸能、行事、風習、ものづくりの技の美等、 サイトを通じて、平和な国、不思議な国、ZIPANG 日本への関心がより深かまるならば、私が密かに望むところです

もしもこのサイトに同じ思いをお持ちの皆様から、素敵な情報や画像をお寄せ戴ければこの上ない喜びです。以下のEメールアドレスへご連絡下さい。

E-mail aromajinja@gmail.com ( ZIPANG 2020 編集部 )。

2020, will be held the Olympic Games and Paralympic in Tokyo.

On this occasion, for the little-known beauty of the spiritual culture and national land of Japan to the people of the world I think that if we help to re-discover.

Climate, nature of the four seasons, of food, clothing and shelter cultural beauty, traditional arts, events, customs, beauty, etc. of the work of making things,

Through the site, peaceful country, a strange country, if the interest is more depth or round to ZIPANG Japan, is where I want secretly.


写真ご協力:高山祭(高山市)/ 富士山(富士市)

ZIPANG TOKIO 2020

2020年、東京でオリンピック・パラリンピックが開催されます。 この機会に、世界の人々にあまり知られていない日本の精神文化と国土の美しさについて再発見へのお手伝いができればと思います。 風土、四季折々の自然、衣食住文化の美、伝統芸能、行事、風習、ものづくりの技の美等、 サイトを通じて、平和な国、不思議な国、ZIPANG 日本への関心がより深かまるならば、私が密かに望むところです。

もしもこのサイトに同じ思いをお持ちの皆様から、素敵な情報や画像をお寄せ戴ければこの上ない喜びです。以下のEメールアドレスへご連絡下さい。

E-mail aromajinja@gmail.com ( ZIPANG 2020 編集部 )

2020, will be held the Olympic Games and Paralympic in Tokyo.

On this occasion, for the little-known beauty of the spiritual culture and national land of Japan to the people of the world I think that if we help to re-discover.

Climate, nature of the four seasons, of food, clothing and shelter cultural beauty, traditional arts, events, customs, beauty, etc. of the work of making things,

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