潮音斎:中秋の名月を愛でるのに最良の方向に向けて建ててあります。
観庭台から姫山原始林を借景にした雄滝と大池の眺めは壮観です。
御屋敷の庭:姫路藩主の下屋敷である西御屋敷があったこの庭は、姫山原始林を借景とした池泉回遊式の日本庭園で本園最大の庭です。
南側の大滝は深山幽谷の流れの趣にあふれ、瀬戸内海をイメージした大池には錦鯉が彩りを添えています。
竹の庭:日本の代表的な植物である竹を植栽した庭園で、竹の持つ通直性と庭園を囲む漆喰の築地塀との対比は山水画を思わせる風景を作り出しています。
中央には、八角の和傘をイメージした四阿「聞竹亭(もんちくてい)」を配しています。
築山池泉の庭:門をくぐると広がる景色と姫路城の眺めは素晴らしく、モミジやクロマツなどが映える典型的な日本庭園です。 池の北側に亀を、南側には鶴をイメージした岩島を配しています。 池上にせり出した茅葺四阿「臨泉亭(りんせんてい)」が風情を醸し出しています。
世界遺産・国宝姫路城を借景とした日本庭園
姫路城は法隆寺とともに1993年12月、日本で初めてユネスコ(国際連合教育科学文化機関)の世界文化遺産に登録され、日本に現存する城の中でも世界的に高い評価を受けています。その理由は、連立式天守をはじめとする独特の建築構造と白鷺城とも呼ばれる美しい形容、要塞として精巧な意匠と工夫の凝らされた巧みな機能、そして城全体がよく保存され、内曲輪の城郭建築がほぼ完全に当時の様式を伝えるところにあります。
姫路城西御屋敷跡庭園「好古園」は、市制百周年を記念して建造された約1万坪の日本庭園で文化財の保全と活用を兼ねた新しい文化の場として平成4年4月29日に開園しました。
整備に先立つ7次にわたる発掘調査で、元和4年(1618)に本多忠政が造営した西御屋敷や武家屋敷、通路跡等の遺構が確認され、これは酒井家時代の「姫路侍屋敷図」に記されたものとほぼ合致しています。
渡り廊下:「唐傘割工法」による中央の曲線は庭園のシンボルです。
この廊下を歩くとき、太鼓に似た音の余韻と左右の眺めが印象的です。
新緑・紅葉と四季折々の表情があり、来園者の絶好の撮影スポットです。
潮音斎:中秋の名月を愛でるのに最良の方向に向けて建ててあります。 観庭台から姫山原始林を借景にした雄滝と大池の眺めは壮観です。
流れの平庭:おだやかな水の流れをもつ明るく伸びやかな庭園で、流れの岸辺に四阿「流翠亭(りゅうすいてい)」があります。
春は「シダレザクラ」、初夏は「カキツバタ」「ハナショウブ」、新緑・紅葉と四季を通じて楽しめます。
活水軒:御屋敷の庭を眺めながらお食事・喫茶が味わえます。
9つの趣の異なる庭園群で構成
庭園の計画は、京都大学教授中村一氏の設計監修を受けたものであり、確認された屋敷割や通路の地割を活かした9つの大小庭園群及びアプローチ樹林帯・広場で構成しています。
また庭園内には、築地塀・屋敷門・長屋門や渡り廊下で結んだ「活水軒」「潮音斎」をはじめ、裏千家第十五代家元千宗室氏の設計・監修による本格的数寄屋建築の茶室「双樹庵」を配しています。
この庭園は池や水の流れで結ばれた池泉回遊式庭園ですが、最大の特徴は世界遺産・国宝姫路城を借景としていることです。
姫路城西の丸一帯の豊かな原始林を借景とした庭園は、歴史と自然が調和した優美な景観を創り上げています
茶室・双樹庵:裏千家第十五代家元千宗室氏の設計・監修により京都の数寄屋大工が技術の粋を傾けた本格的茶室で、姫路城の天守閣に向かって建てられた茶室では、気軽に抹茶がいただけます。 また、年に二回開催される「春・秋の大茶の湯」では「小間三畳台目」を特別公開いたします。
茶室・双樹庵:裏千家第十五代家元千宗室氏の設計・監修により京都の数寄屋大工が技術の粋を傾けた本格的茶室で、姫路城の天守閣に向かって建てられた茶室では、気軽に抹茶がいただけます。
また、年に二回開催される「春・秋の大茶の湯」では「小間三畳台目」を特別公開いたします。
茶の庭:本格的数寄屋建築の茶室「双樹庵」を中心に玄関前の庭、広間の庭、小間の庭、飛び石、中門、蹲踞(つくばい)、灯籠、腰掛け待合などが配置された茶庭です。
本格的数寄屋建築の茶室「双樹庵」
裏千家第15代家元千宗室氏の設計・監修により江戸時代の武家屋敷の茶室を想定し、出来るだけ簡素に、日本古来の伝統文化「茶の湯」の中の建築美をコンセプトに設計、京の数寄屋造りの匠を集結し、精魂込めて作り上げられた本格的茶室。天守に礼を尽くすという心のあらわれから、建物全体はもちろん、それぞれの茶室が姫路城天守閣に向かって設計されています。
四季折々の緑が愛でられる庭や露地。匠の粋を感じさせる演出と茶室棟の容姿との絶妙のバランスが風格を醸しつつ、自然本来の美しさを際立たせています。
一服の茶を喫し、茶庭を愛で、時の流れを忘れたひとときを過ごされ、心豊かにお帰りいただけます。
姫路城を借景にして「好古堂」の全景
茶の庭:本格的数寄屋建築の茶室「双樹庵」を中心に玄関前の庭、広間の庭、小間の庭、飛び石、中門、蹲踞(つくばい)、灯籠、腰掛け待合などが配置された茶庭です。
築山池泉の庭:門をくぐると広がる景色と姫路城の眺めは素晴らしく、モミジやクロマツなどが映える典型的な日本庭園です。 池の北側に亀を、南側には鶴をイメージした岩島を配しています。 池上にせり出した茅葺四阿「臨泉亭(りんせんてい)」が風情を醸し出しています。
文武両道の藩校「好古堂」に因んだ名称「好古園」
「好古園」の愛称は、藩校「好古堂」に因んで命名されました。
江戸時代最後の姫路藩主であった酒井家は、前任地上野国厩橋(群馬県前橋市)において元禄5年(1692)に藩校「好古堂」を開校しました。寛延2年(1749)酒井忠恭が姫路藩へ移封されたとき、藩校も姫路城内大名町東南総社門内の元藩会所跡に移設されました。
築山池泉の庭:門をくぐると広がる景色と姫路城の眺めは素晴らしく、モミジやクロマツなどが映える典型的な日本庭園です。
池の北側に亀を、南側には鶴をイメージした岩島を配しています。
池上にせり出した茅葺四阿「臨泉亭(りんせんてい)」が風情を醸し出しています。
花の庭:江戸時代から親しまれた山野草が植栽された庭園で、四阿「花笠亭(かりゅうてい)」を配しています。ロックガーデンの石は兵庫県北部に産する溶岩系の神鍋石を用いています。
また、株立ちの「メグスリノキ」が5株あります。
春の庭園
その後、好古堂は桜町大手門前南側を経て、天保13年(1842)に酒井忠学は、「好古堂」を大手門西側(現在の好古園入ロ付近)に移転拡張しました。このとき、寄宿舎を私学校「仁寿山饗」から移築し、演武場などを新築し、藩校の規模を拡充して文武の基礎を固め、両道の振興を図りました。
好古園入ロの扁額は、酒井藩校「好古堂」の督学であった松平惇典が後に開いた、家塾の塾頭であった結城義聞の子息で元東京大学教授・結城令聞氏の書です。
御屋敷の庭:姫路藩主の下屋敷である西御屋敷があったこの庭は、姫山原始林を借景とした池泉回遊式の日本庭園で本園最大の庭です。
南側の大滝は深山幽谷の流れの趣にあふれ、瀬戸内海をイメージした大池には錦鯉が彩りを添えています。
世界遺産・国宝 姫路城を望む日本庭園「好古園」散策をお楽しみください
代表的な茶花
茶花は同じ花でも一緒に活ける花や花入れ、活け方により様々な顔を見せてくれます。
毎日の小さな変化も一期一会の心です。
それでは最後に、茶席でよく活けられる お花を紹介いたします。
蠟梅(ロウバイ)
普通の蠟梅は、冬至までは葉をつけてとか、それ以後はつけないでとかいってよく年末に用いますが、素心蠟梅は一月に入れてもふさわしいです。
梅(ウメ)
古来、梅は花の王として尊ばれましたが桜を花の王として尊ぶようになってから、梅を花の兄として愛するようになりました。
椿(ツバキ)
茶花は花ばかりでなく、葉もそれ以上に大切ですが、特に椿の場合は葉が五枚、三枚となるようはぶくため、葉が美しく姿よくついていることで、いっそう形よく入れることができます。
黒文字(クロモジ)
開花と同時に新芽が出てきますので、少し早めの新芽がふくらみかけた時期が茶席にはふさわしいかと思います。
節分草(セツブンソウ)
節分のころに咲くためこの名がついたようですが、最近では遅れて咲きます
福寿草(フクジュソウ)
別名元日草(がんじつそう)、長寿草(ちょうじゅそう)、長寿菊(ちょうじゅぎく)、歳旦草(さいたんそう)、朔日草(ついたちそう)とたくさんのおめでたい名を持っております。春のさきがけの花として適当かと思います。
山茶花(サザンカ)
若い枝に毛があり、葉は小型で裏に毛があるのが特徴です。花は平開し、花びらが一枚ずつ散ります。これが椿と異なる点です。
梅擬(ウメモドキ)
秋から冬にかけて赤い光沢のある実をいっぱいにつけます。梅擬の仲間にはいくつかの品種があり、果実が黄色のキミノウメモドキ、白色のシロウメモドキ、大実の大納言などが知られています。
山茱萸(サンシュユ)
葉が出る前に、前年の枝先に黄色の小花が集まって咲き、花火がパッ、パッと光っているようで楽しい花です。
水仙(スイセン)
水仙は花茎をまっすぐに伸ばし、可憐な花をつけます。開花の時期が晩秋から三月ごろまでと比較的長いため、咲き始めのころは花が茎より低く、暖かくなるにつれて段々と高くなります。入れる時もその時期に合った高さにするのがよいでしょう。
万作(マンサク)万作は枝に花をたくさん咲かせることから、また早春まっ先に花が咲くことからきています。秋には葉が紅葉になるので、照葉として使われます。
三椏(ミツマタ)名称は、枝が三本ずつ分かれていることからきています。三月から四月に葉に先立って枝先に花を咲かせます。
空木(ウツギ)
空木は風炉の花で、六月ごろに小さな白い花がかたまって咲きます。
蛍袋(ホタルブクロ)
六月から七月に白色または淡紅紫色の大きな鐘状の花を下向きに咲かせます。
下野(シモツケ)
初夏に新梢の先に淡紅色の五弁の小花を、房状にたくさん咲かせます。下野の仲間も多く、白花下野、大山下野、朝鮮下野、裏白下野、源平下野などがあります。
木瓜(ボケ)
針のある花はすべて茶花としては禁花とされていますが、針をとり払って入れれば差しつかえないようです。
翁草(オキナグサ)
花は鐘形で一つが頂生し、下向きに咲き、外面は白毛に覆われています。その白毛の密生して集まるさまが、老翁の白髪に似ているところからこの名がついたようです。
苧環(オダマキ)
四月上旬から五月上旬に花をつけます。花弁は長楕円形の淡青色、または白色のものもあります。
河原撫子(カワラナデシコ)
別名、大和撫子ともいわれ、古名を常夏といい、風になびいている可憐な姿は日本女性の代名詞であり、万葉の時代から秋の七草の一つに数えられています。
桔梗(キキョウ)
清楚ななかにも気品ある青紫色の花を咲かせます。万葉の時代は「朝貌(あさかお)」と呼ばれていたとされています。
木槿(ムクゲ)
花は一日花で、朝に咲き、夕方にしぼみます。冬(炉)の椿に対して、夏(風炉)は木槿と言われるほど、茶席の花として代表的なものです。
岡虎の尾(オカトラノオ)
夏に茎上部に総状花序をつくり、多数の白花をつける。岡によく見られ、花穂を虎の尾に見立てての名。
藤袴(フジバカマ)
藤色の花弁の筩を袴に見立てての名です。秋の七草の一つで散房状に小さな花をつけます。
杜鵑草(ホトトギス)
一般の花屋さんにもあるものは花がたくさんつき、また軸も葉も大きすぎて茶花には使いにくいものですが、自然の小さめのものは茶花らしく適当です。
萩(ハギ)
秋の七草の筆頭に数えられる萩は、控えめな小さな花で、散りゆく花びらのはかなさが日本人の美意識に合致し、万葉人にもっとも愛された花です。
吾亦紅(ワレモコウ)
初秋に茎の頂部に穂状花序をつけ、暗紫紅色の花弁のない花を咲かせる。吾木香、吾毛香とも書きます。
女郎花(オミナエシ)
別名をおみなめし、栗花ともいいます。八月から十月に茎頂部が分枝し、平らな散房花序に黄色の小花を多数つけます。
秋明菊(シュウメイギク)
京都の貴船に多く見られることで貴船菊の名があり、また秋牡丹とも言われます。九月から十月に径5センチほどの花が咲きます。
矢筈芒(ヤハズススキ)
別名を鷹の羽芒、虎文芒といいます。緑色の葉には淡黄色の矢がすり状の斑があります。九月から十月の花穂を出す前にも早くから葉だけで楽しめ、添えの花も一、二種あればまとまりやすく重宝します。
侘助(ワビスケ)
小輪で楚々としたその花姿は、枯淡を好む茶の世界に似つかわしく、冬の茶花の主役として愛され続けています。
鎹八咫烏 記
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