「ユーラシアの中心地」カザフスタンは、旧ソ連邦を構成していた共和国で、1991年に独立しました。 豊富な天然資源を武器に、近年急速な経済成長を遂げている新興国です。 ユーラシア大陸の真ん中に位置し、世界で9番目に広い国土を持つ国です。
■アスタナ博のテーマの重要性
現代⽂明は、豊富なエネルギーによって⽀えられ、社会が発展してきた。
しかし、エネルギー源には限界があり、⼈間や地球にとって有害なものもある。
アスタナ博では地球規模の持続可能なエネルギー開発を可能にし、未来の世代に平和と繁栄をもたらす「未来のエネルギー」の新たなモデルを創造することを⽬的とし、以下の⽬標を掲げる。
<⽬標>
●持続可能なエネルギー供給モデルの定義
●エネルギー効率の改善
●クリーンエネルギーと再⽣可能エネルギーの⽐率の上昇
●需要を満たすために必要なエネルギー供給網の整備と維持
●持続可能なエネルギーへの広いアクセスの整備
■サブテーマ
1.CO2排出削減
2.省エネルギーの活⽤
3.すべての⼈類のためのエネルギー
カザフスタンパビリオンは、直径80mの、世界でただひとつの真球体建造物である。変動
的外壁を持つこの構造により、熱量の減少を軽減しエネルギーの消費を抑え、「未来のエネ
ルギー」というテーマを表象している。
この球体の中には近代芸術の美術館と展⽰スペースが⽤意され、また、LED双⽅向スク
リーンによって、球体の内側と外側には「未来のエネルギー」のイメージ映像が投影される。
カザフスタンの豊富な天然資源の埋蔵量は世界6位で、
およそ5,000以上の鉱山があります。
石油、ガス、ウランなど60種が国内にて採掘されています。
アスタナ市は、カザフスタン共和国の首都です。1997年に遷都されて以降、次々と新しい建造物が建設されている活気に満ちた都市です。街の開発には日本も携わりました。
都市計画は日本の建築家 黒川紀章氏によるものです。
昨年計画の段階でZIPANG TOKIO 2020 において情報発信いたしました「2017年アスタナ国際博覧会」がついに開幕、日本館が開館しましたので、まだ開館して間もないですが、その様子をお知らせいたします。
~ 開幕初日、およそ6,000名が日本館を訪れました ~
2017年6月10日(土)、2017年アスタナ国際博覧会(以下、「アスタナ万博」)がついに開幕し、午前10時(現地時間)より日本館の開館式を行いました。
開館式では、小瀬 達之 経済産業省大臣官房審議官(商務流通・国際博覧会担当)による挨拶、また、吉村 洋文2025日本万国博覧会誘致委員会 副会長(大阪市長)による来賓挨拶が行われました。その後は、川端 一郎 在カザフスタン日本国特命全権大使、2017年アスタナ国際博覧会 中村 富安 日本政府代表らも加わってのテープカットが行われ、開館を祝いました。
日本館は、開館式終了後の11:33から一般入場を開始。来場者は、ZONEⅠのイントロダクションの展示を観覧した後、メインショーとなるZONEⅡへ移動。幅20mのワイドスクリーンに映し出される8分間の迫力映像と、スマートフォンアプリを融合した臨場感溢れるプレゼンテーションを体感した来館者から拍手が沸き上がりました。ZONEⅢでは、来場者参加型ゲームが人気を集め、子供から大人まで、たくさんの来館者がそれぞれのブースで思い思いに楽しんでいる姿が見られました。
日本館開館初日の来館者数はおよそ6,000名で、来場者がひっきりなしに入館するほどの盛況でした
アスタナ万博は、 「未来のエネルギー」をテーマに、2017年6月10日(土)から9月10日(日)の93日間にわたってカザフスタンの首都・アスタナで開催されます。日本館では、「Smart Mix with Technology ~オールジャパンの経験と挑戦~」をテーマに、エネルギー課題に対する日本の取組みや、日本の高い技術力と世界の課題解決に貢献できる日本の姿を世界に向けて発信します。また、2025年国際博覧会の大阪誘致に向けたPRを行います。
【日本館 概要】
■開館期間 : 2017年6月10日(土)~9月10日(日) (93日間) ■開館時間 : 9時00分 ~ 21時30分 * (EXPO会場ゲートは9時00分 オープン、25時30分 クローズ) ■日本政府代表 : 中村 富安 ■日本館館長 : 芝元 英一 ■幹事省 : 経済産業省 ■副幹事省 : 文部科学省、国土交通省、環境省 ■公式参加機関 : 独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)
【日本館開館式 主な参加者】
川端 一郎 在カザフスタン日本国特命全権大使
エルラン・ハイロフ カザフスタン 投資発展省 次官(来賓)
小瀬 達之 経済産業省大臣官房審議官(商務流通・国際博覧会担当)
吉村 洋文 大阪市長、2025日本万国博覧会誘致委員会副会長(来賓)
尾崎 裕 大阪商工会議所会頭、2025日本万国博覧会誘致委員会副会長 (来賓)
ロマス・ヤンカウスカス 2017年アスタナ国際博覧会政府代表団議長(来賓)
中村 富安 2017年アスタナ国際博覧会 日本政府代表
筒井 博司 カザフスタン日本商工会木曜会会長(来賓)
眞銅 竜日郎 独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO) 理事
【日本館出展テーマ】
Smart Mix with Technology ~ オールジャパンの経験と挑戦 ~
【日本館展示】
日本館内の展示は、①ZONEⅠ、②ZONEⅡ、③ZONEⅢの3つのゾーンで構成されます。 日本の省エネやエネルギーミックスへの取り組み、LED・藻類バイオマス・水素等の最先端技術、またその背景にある日本の文化や精神性等を、驚き、楽しさあふれる体験や体感を通じて伝え、日本への強い関心と共感の獲得を目指します。
開館期間は、 2017年6月10日(土)~9月10日(日) (93日間)
これからアスタナ万博に行かれるかたのために!お役立てください。
カザフスタン概要
正式国名:カザフスタン共和国 首都:アスタナ(カザフ語で「首都」の意) 面積:2,724,900 ㎞ 2 (日本の約 7 倍。世界第 9 位) 人口:約 1,804 万人(2017 年 1 月。国民経済省統計委員会) 国家語:カザフ語(ロシア語は公用語としてカザフ語に準ずる地位を有している) 通貨:テンゲ(2017 年 5 月現在 1 ドル=約 310 テンゲ) 日本との時差:3 時間(日本が正午の時に午前 9 時,夏時間は導入していない), 又は 4 時間(西カザフスタン州,アティラウ州,マンギスタウ州,アクトベ州)
【査証】
カザフスタン外務省の発表により,日本旅券所有者は,2017年1月1日より最大30日間,無査証でカザ フスタンに滞在することが可能となった。
滞在登録に関しては,入国審査時に30日までの滞在登録手続 きが行われるため,別途の登録は不要となる。※30日を越える滞在の場合,査証の取得が必要となる。
査証についての照会先:駐日カザフスタン大使館 03-3589-1821
【滞在時の注意】
・入国時に記入する入国カード(immigration card)は出国時に必要となるので紛失しないようにする。 ・外国人は身分証明として旅券の常時携帯が求められている。
【地理】
カザフスタンはユーラシア大陸の中央に位置し、東には 3000m 級のアルタイ山脈,西にはカスピ海, 北には西シベリア・ステップ,南にはクズルクム砂漠と天山山脈の支脈を有する。
広大な大地には古来 よりサカ族,フン族,テュルク系諸族,モンゴル族等多くの民族が混淆した。
旧ソ連時代に行われた移 住政策の結果,今日ではカザフ人(66%),ロシア人(21%),ウズベク人(3%),ウクライナ人(約 2%), ウイグル人(1%),タタール人(同),ドイツ人(同),朝鮮人(0.6%)はじめ 100 を超える多くの民族 が暮らす多民族国家となった。
国土は 14 の州と 2 つの特別都市(首都アスタナ,旧首都アルマティ)の行政区域からなる。バイコヌ ール宇宙基地はロシアが租借している。
【宗教】
宗教は,イスラム教(スンニ派)が全体の 70%を占めるが,世俗的で生活を制限する厳しい戒律はない。 酒類は広く販売されており,場所によっては豚肉を販売している店もある。女性の服装も自由。
次いでキ リスト教(ロシア正教が多数)が全体の 26%を占めている。 2017 年のイスラム教の断食期間は 5 月 27 日(土)~6 月 24 日(土)の 29 日間。断食期間中,イスラ ム教徒は夜明けから日没まで飲食をとることができないが,カザフスタンにおいては,断食の実践は個 人意志に委ねられており,断食をしない人は自由に飲食することが可能。断食期間中であっても,オフ ィス・商店等は通常営業する。
【カザフスタン政府が定める祝日(休日)】
1 月 1 日~2 日 新年 1 月 7 日 クリスマス(ロシア正教) ※ユリウス暦を採用しているロシア正教のクリスマス。都市部では,新暦の 12 月 25 日前から 1 月 7 日を過ぎるまで街がクリスマス・ツリー等の飾りで彩られる。 3 月 8 日 国際婦人デー 3 月 21 日~23 日 ナウルーズ ※中央アジアからトルコにかけて広く祝われる旧正月。この日には,「ナウルーズ・ コジェ」と呼ばれる,小麦,きび,冬用保存肉,ヨーグルト,牛乳など 7 種類以上 の材料で作られた雑炊を食べる習慣がある。 5 月 1 日 民族統一記念日 5 月 7 日 祖国防衛者の日 5 月 9 日 戦勝記念日 7 月 6 日 首都の日 8 月 30 日 憲法記念日 9 月 1 日(2017 年) 犠牲祭/クルバン・アイト ※イード・アルアドハーの呼称でも知られるイスラム教の祭日。断食期間終了後 70 日目に当たるイスラム暦(太陰暦)12 月 10 日に祝われる(イスラム暦 12 月 10 日 に当たる新暦の日付は毎年変わる)。この日は,羊,牛,山羊,ラクダ等を屠り, 知人・親戚を迎えて食事をする。 12 月 1 日 初代大統領の日 12 月 16 日,17 日 独立記念日(12 月 16 日)
アスタナ概観
1.歴史
アスタナ周辺は,以前「アクモラ」と呼ばれていた。「アク」は「白い」,「モラ」は「墓地」を意味する。この呼称の由来には,いくつかの説がある。
(1)街には白い有名な丘があった,(2)王が小高い丘もしくは要塞を「モラ」と呼んだ,(3)乳製品が豊富だった(カザフ語で乳製品は白で表現される)ことから「白い聖なる地」と呼ばれるようになった,などの説が唱えられている。
古来よりユーラシア北部地域と南部のシルクロードを結ぶ中継地点であったアクモラは,1830 年のロシア帝国による要塞アクモリンスコエ建設後,アクモリンスク市となった。要塞建設により,通商・交易路の安全の確保とともに,ロシア農民のカザフ・ステップへの進出が促進された。旧ソ連フルシチョフ時代(1960 年代)にはツェリノグラード(「処女地の街」という意味。)に改名され,カザフスタン北部における処女地開発の拠点都市となった。
1991 年にカザフスタン共和国が独立を果たすとアクモラに再度改名され,1997 年 12 月 10 日に南部の アルマティからアクモラに首都が移転された。首都移転の理由は公式に説明されていないが,(1)大地 震発生の危険があるアルマティから地震の発生しない地域へ首都機能を移す必要があった,(2)ロシア 系住民が多く居住しているカザフスタン北部の分離独立運動を予防する必要があった,(3)アルマティ が中国国境に近いこと等を踏まえ,国土のほぼ中心であるアクモラが選ばれたと言われている。1998 年 にはカザフ語で首都を意味する「アスタナ」に改称された。
2.人口,産業
2016 年 6 月時点でのアスタナ市の人口は約 88 万人(国民経済省統計委員会)。1997 年の首都移転当時は約 27 万人であったが,地方からの人口流入が急速に進んでいる。市の面積は約 722平方キロトートル(東京 23 区の約 1.15 倍)。
アスタナは,北カザフスタンにおける重要な鉄道中継地であったため,第二次世界大戦中はロシア,ウクライナ,ベラルーシ等から多数の機械工場が疎開・移設されてきた。その後 1950 年代の処女地開拓を契機として農業機械産業,加工産業,建設産業等が発達した。首都移転 20 年近くを経て,中央省庁や国営企業,国営マスコミの本社は旧都アルマティからの移転を終え,主要な大型文化・イベント施設の建設も完了した。
3.気候
広大な平原の中心に位置するアスタナの気候は大陸性で,天候の変化が激しく空気は常に乾燥している。強い北西風が頻繁に吹き、一年の約半分は氷点下で雪に覆われる。 冬季は寒波により気温がマイナス 30度以下になることも珍しくない。1,2 月の厳寒期にはマイナス40 度以下にまで達することもあり,この時期の徒歩での屋外移動は困難である。 春,夏,秋の季節は短い。夏季には気温が 30 度以上に達する。強い太陽光や突風,時折の雷雨はあるものの,低湿度と風のため体感気温はそれほど高くなく,過ごしやすい。
4.治安
(1)テロ情勢
宗教的過激主義者への対テロ特別作戦が行われ,多数の拘束者が出ており,今後も予断を許さない状況が続くものとみられる。
(2)一般治安情勢
人出の多い場所でのひったくりやスリ等が発生している。夜間の一人歩きは避け、タクシーは白タクではなくタクシー会社を利用する等の注意が必要。
最新の情勢に関しては,外務省海外安全ホームページ(http://www.anzen.mofa.go.jp/)を参照。
5. 日本との関係
1998 年に新首都設計国際設計コンペがアスタナで開催され、我が国の著名な建築家である黒川紀章氏が優勝した。その後,同氏は JICA 開発調査のスキームによりアスタナの首都建設に関するマスタープランを作成。このマスタープランはカザフスタン政府に承認され,同プランに基づき,人口の増加に合わせて修正が加えられながら首都建設が進められている。2005 年 3 月にオープンしたアスタナ国際空港ターミナルビル(円借款事業)も黒川氏のデザインである。また円借款によりアスタナ上下水道整備プロジェクトが実施され,アスタナ市の生活環境整備に貢献している。
現在アスタナに長期滞在している邦人は約 50 名と多くはないが,近年の両国経済関係の促進を背景に,日本人ビジネスマン等が頻繁に訪問している。
2017 年 6 月 10 日~9 月 10 日にかけて,アスタナで「未来のエネルギー」をテーマとした国際博覧会が実施されている。日本も,「Smart Mix with Technologe ~オールジャパンの経験と挑戦~」をテーマに出展している。日本館では,安全で環境に配慮した多様なエネルギーの実現に向けた,日本の取り組みや最新技術を紹介している。各国はその国の特別な日が与えられているが,「ジャパンデー」は 7 月 22 日。
協力(順不同)
カザフスタン共和国大使館 東京都港区麻布台1-8-14 Tel: (03) 3589-1821
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
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