新庄まつりとは 現代に甦る歴史絵巻
豪華絢爛山車二十台
毎年8月24・25・26日の3日間、山形県新庄市で開催される新庄まつりは、藩政時代の宝暦6年(1756年)、藩主戸沢正諶とざわまさのぶが、前年の大凶作でうちひしがれている領民に活気と希望を持たせ、豊作を祈願するために、戸沢氏の氏神である城内天満宮の「新祭」を領民あげて行ったのが起源とされている。
今年262年目を迎えるまつりはその長い時の流れの中で、少しずつ変貌を遂げてきました。しかし、いくら歳月を重ねても、変わらなかったものは、人々のまつりにかける情熱である。宵まつり・本まつりに絢爛豪華を競う山車(やたい)パレード、古式ゆかしい神輿渡御行列みこしと行列、新庄城址で踊られる風雅な萩野鹿子踊(はぎのししおどり)・仁田山鹿子踊(にたやまししおどり)…。藩政時代をしのぼせる歴史絵巻が繰り広げられる新庄まつりは、この地に住む人々の心の風景に刻み込まれ、これからも未来に伝えられていく。
勇壮にして華麗な3日間。囃子の響きがまちを包み込み、新庄の夏は、まつりの興奮と熱気でフィナーレを迎える。
現在、新庄まつりの山車行事を含む日本の山・鉾・屋台行事(全国33件)が平成28年12月1日、ユネスコ無形文化遺産の候補として承認された。
山形県内初、唯一のユネスコ無形文化遺産となりる。260年以上の歴史が紡いだ、価値あるまつりの伝統を、この地に住む人々はこれからも大切に守って行く。
宵まつり
宵まつり
光と影が織りなす歴史絵巻に酔いしれる
勇壮にして華麗な3日間の始まりを告げる8月24日の宵まつり。
昼下がり、各山車若連が1ヵ月余りかけ精魂込めてつくりあげた山車は、子どもたちに引かれて動き出す。
歌舞伎の名場面や歴史絵巻を再現した山車は、勇壮なまつり囃子とともに市内を巡行し、
夕刻沿道の観衆の歓声を受けアビエスへと向かう。
祭事案内
戸沢神社・護国神社・天満宮 8:30〜
奉納新庄囃子
新庄城址(最上公園)に鎮座する戸沢神社、護国神社、天満宮に新庄囃子を奉納して新庄まつり3日間の無事と安全を祈願する。
アビエス 9:30〜
新庄囃子合同演奏会
山車巡行を前に囃子若連が新庄駅前ふれあい広場アビエスで一堂に会します。各囃子若連ごとに微妙に異なる音色をお楽しみください。
戸沢神社 10:00〜
戸沢神社例大祭
戸沢家の始祖である戸澤飛彈守衡盛とざわひだのかみひらもり、新庄移封当時の藩主である戸澤右京亮政盛とざわうきょうのすけまさもり、11代藩主戸澤正實とざわのまさざねを祀られている神社「戸沢神社」。厳粛な雰囲気のもと、戸沢神社例大祭が執り行われる。
市内各所 12:00頃〜
山車市内巡行
各山車若連が完成したばかりの山車を市内各方面にお披露目します。それぞれ山車若連ごとに巡行コースは異なるため、市内各所で山車を見ることができる。
大町通り・南本町通り18:00〜18:30
飾り山車
今年はユネスコ無形文化遺産登録記念として18:00~18:30まで大町通り(南花道)、南本町通り(北花道)に全20台が勢揃いし、飾り山車が行われる。
中央通り交差点 17:30〜
灯入式
寄せ笛を合図に始められる灯入式は、天満宮からいただいた御神火を代表者に移す儀式です。
来賓、関係者、各若連代表、氏子総代が会し、宵まつりの成功と士気の高揚を図ります。
今年は場所を南本町十字路から最上公園寄りの中央通り交差点で行う。
南本町十字路 18:30〜
宵まつり山車行列
市内各方面を巡回していた各山車が南本町十字路で合流します。そして山車行列は駅前通りを進みアビエスへと向かいます。アビエスに山車行列が到着する頃には夜のとばりが降り、辺りはすっかり暗くなります。照明の入った山車が人々を光と影が織りなす幽玄の世界へいざなう。
18:30
南本町十字路出発
19:00頃
アビエス到着
催事予定
本まつり
本まつり
新庄まつりは最高潮に
新庄天満宮の例大祭である8月25日の本まつり。
藩政時代を思わせる古式ゆかしい神輿渡御行列、宵まつりとは違った表情を見せる本まつり山車行列。
新庄市中は勇壮なまつり囃子と粋なかけ声が包まれ、新庄まつりは最高潮に達する。
催事案内
新庄天満宮 7:00〜
天満宮例大祭
最上公園の南西隅に位置し、新庄藩主戸沢家の氏神として尊崇された神社「新庄天満宮」。新庄まつりの起源とされている祭礼「天満宮祭り」が始まったの宝暦6年(1756)。夏の終わりを感じさせる澄んだ空気の早朝、当時を忍ばせるおごそかな雰囲気のもと、天満宮例大祭が執り行われる。
最上公園 8:30〜
まつり行列出発式
天満宮例大祭に続き、最上公園ではまつり行列出発式が行われます。各若連代表、新庄藩の武士になりきった氏子総代、1番運行を引き当てた山車が集まり、本まつりの成功と安全を祈願する。
最上公園 9:00〜
神輿渡御行列
神輿渡御行列に参加する氏子総代、各小頭等の面々約200名は、新庄藩の武士になりきって神輿の警護にあたります。傘回しの妙技、挟箱や熊の積み毛を持つ伊達衆の息の合った足さばき、猿田彦、神輿など数多くの見所を堪能できる。
9:00
最上公園出発
9:45頃
アビエス到着
15:10頃
石川町ごきげん通り通過
15:45頃
最上公園到着
最上公園 10:00〜
本まつり山車行列
神輿渡御行列に続き、山車行列が駅前通りを巡行し、駅前ふれあい広場「アビエス」に向かいます。宵まつりとは違った表情を見せる山車、勇壮なまつり囃子に合わせた粋な法被姿の若連集のかけ声が会場を包み、本まつりは最高潮に。
10:00
老人福祉センター前出発
10:40頃
アビエス到着
16:00頃
雪の里情報館 山車解散
催事予定
後まつり
後まつり
本まつりの興奮が甦る 山車全20台が一堂に展示
本まつりの興奮冷めやらぬ26日の後まつり。
古くから伝わる民俗芸能「鹿子踊」、山車全20台が市内中心街に一堂に集結する「飾り山車」が開催され
新庄まつりの熱気はまだまだ続く。
催事案内
ゆめりあ「花と緑の交流広場」 9:30〜
小若連囃子演奏会
エントリーした各囃子若連の小学生以下「小若連」が日頃の練習の成果を発揮し、元気な音色を奏でます。小若連と言えど侮るなかれ!各小若連は趣向を凝らし優勝を目指し競い合う。
戸沢神社・護国神社 10:00〜
奉納 鹿子踊
新庄市北部の萩野と仁田山に古くから伝わる民俗芸能「萩野鹿子踊」「仁田山鹿子踊」が新庄城址戸澤神社と護国神社に奉納されます。全国的に非常に珍しいカモシカを模したこの鹿子踊は五穀豊穣を祈願する踊りと伝えられている。
駅前通り・本町通り・大町通り・中央通り10:00〜16:00
飾り山車
新庄まつりの山車全20台が中心商店街に一堂に展示され、まつりの興奮が甦ります。今年は若連による山車の見所解説や、まつり囃子演奏体験などを予定しています。
パレードではなかなか見ることのできない各若連のこだわりをじっくりご観覧ください。
南本町十字路 13:00〜
街中鹿子踊(萩野鹿子踊)
午前中に最上公園で奉納された鹿子踊が場所を変え南本町十字路にて行われます。飾り山車とともに鹿子踊が街中を彩る。
南本町十字路 16:00〜
手締式
四方に山車を配した南本町十字路で手締式が執り行われ、勇壮にして華麗な3日間新庄まつりは幕を下ろす。
催事予定
平成28年度各部門最優秀山車
交通アクセス
国重要無形民俗文化財
ユネスコ無形文化遺産登録「新庄まつり」は前編・後編の2回に分けてご紹介します。後編はさらに詳細についてのご紹介です。
鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」明和町観光大使
協力(順不同・敬称略)
新庄まつり実行委員会 〒996-0022 山形県新庄市住吉町3番8号
新庄商工会議所内 TEL. 0233-22-6855
文化庁 〒100-8959 東京都千代田区霞が関3丁目2番2号 電話番号(代表)03(5253)4111
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